【株式評論家の視点】半導体輸入商社のPALTEKは第2四半期好調、リバンウンド狙いの妙味

株式評論家の視点

PALTEK<7587>(JQS)は、30年以上にわたって通信機器や医療機器、放送機器、計測機器などを開発する国内のエレクトロニクスメーカーに対して、海外の半導体製品を販売、また、その製品を活用するための技術サポートを行ってきたが、現在、設計開発をサポートすることで培ってきた技術力を活かし、半導体事業、デザインサービス事業、スマートエネルギー事業を展開している。

半導体事業は、PALTEKグループの基幹事業で、優位性のある半導体を海外から輸入し、国内のエレクトロニクスメーカーに販売している。デザインサービス事業は、顧客の設計開発を請け負う事業で、試作ボード・量産ボードの設計サービスから製造受託まで行える体制を有している。同社は1台の試作ボードから、量産ボード設計・製造までをカバーし、顧客の設計開発を支援している。スマートエネルギー事業は、ガス発電機と蓄電池、医用UPSを組み合わせた医療機器に接続できる停電対策システムを開発し、医療機関や介護施設などに提供している。

足元の業績は、半導体事業において、新たに取引を開始した顧客の産業機器向けの売上高が増加。既存の医療機器および産業機器向けのFPGA、ブロードバンド通信機器向けの特定用途ICなどが堅調に推移。デザインサービス事業において、産業機器、航空・宇宙分野向けが堅調に推移している。

8月5日大引け後に発表した今2016年1月期・第2四半期業績実績は、売上高が133億0800万円(前年同期比14.0%増)、営業利益が7億4700万円(同78.8%増)、経常利益が7億1300万円(同83.2%増)、純利益4億5400万円(同99.0%増)に着地。

通期業績予想は、売上高が275億円(前期比18.8%増)、営業利益が12億円(同19.0%増)、経常利益が11億4500万円(同8.8%増)、純利益が7億3500万円(同30.5%増)を見込んでいる。年間配当は期末一括8円を予定している。

株価は、7月2日につけた年初来高値1009円から8月12日安値711円と約3割調整。8月4日大引け後にデータ分析と予測サービスを提供し、世界150カ国企業と政府機関意思決定と戦略策定を支援しているIH(本社:米国コロラド州、CEO:Jerre tead)と販売代理店契約を締結。製品企画や設計開発、迅な電子部品・半導体選定、半導体・電子部品製造中止部品に対するリスク管理などに関するソリューションを提供することが可能としており、今後の事業展開に弾みがつくと期待される。今期予想PER10倍・PBR0.89倍と割安感があり、26週移動平均線に接近しており値ごろ感が出ている。ここからのはリバウンド狙いで買い妙味が膨らもう。(株式評論家・摩周湖)

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