デジタルホールディングスグループのオプトはChatGPTと効果予測AIを広告クリエイティブの制作に活用、広告業界で初の取り組み

■多数の広告テキストから厳選し、効果的な広告クリエイティブを実現する「CRAIS for Text」を開発

 デジタルホールディングス<2389>(東証プライム)グループで、「デジタルで、この国の新しい基本をつくる。」をミッションに掲げ、顧客の事業成長に伴走するオプトは3月20日、ChatGPT(※1)と効果予測AIを活用し、多数の広告テキストから厳選することで効果的な広告クリエイティブを実現する「CRAIS for Text」を開発したと発表。なお、同件は広告業界初(※2)の取り組みとなる。

■開発の背景

 ダイレクト広告は、プラットフォーマーによる自動化対応が進み、ターゲティングや配信面などにおいて広告主や代理店ごとの差別化が難しくなってきている。一方で、ダイレクト広告のテキスト制作に関しては多くのパターン数が求められることもあり、機械化のニーズがより一層高まっている。多種多様でリアルタイム性のあるメッセージを頻度高く差し替えることも求められるなか、人のみによる広告テキスト制作の場合、人的リソースの観点から突発的に対応できないこともある。その結果、生活者の購買機会を逃してしまう、効果予測を十分に考慮しきれないまま入稿をしてしまうなどの課題もあった。

 そこで、「CRAIS for Text」の開発により、生活者の属性や好み、趣味嗜好にあわせたダイレクト広告における広告テキストを短時間で制作できるようになった。25年以上デジタルマーケティングに携わってきたオプトの知見をもとにしたAI効果予測を活用し、通常の約4倍の数の広告テキストのなかから、効果的な広告クリエイティブのみを入稿することで、広告効果を大幅に向上させることを目指していく。

■「CRAIS for Text」を活用した広告テキストの生成の変化

(1)人のみによる広告テキスト制作
 従来、競合情報を調べ、様々なデータを分析し、企業ブランドを意識した表現を用いた広告クリエイティブを制作していた。

(2)従来の広告テキスト生成AI×効果予測AI
 既存の広告テキストをベースに、深層学習(AI)(※3)を活用し、広告テキストのバリエーションを多数生成する。効果予測を実行した後、業界理解の深いコンサルタントが選定し、広告を入稿する。深層学習を活用するため、同じ時間で約4倍の数の広告テキストを作成できるが、業界、企業名、訴求軸などの条件と他社事例などの情報に基づいた広告テキストの生成ができず、広告効果の担保が困難だった。

(3)ChatGPT×効果予測AI(「CRAIS for Text」)
 業界、企業名、訴求軸などの条件と他社事例、商品ページURLなどの情報をChatGPT用のテキスト(プロンプト)に変換(※4)し、ChatGPTにて広告テキストを生成した後、AIにて効果予測を行う。その後、業界理解の深いコンサルタントが選定し、広告を入稿する。約4倍の数の広告テキストを作成するだけでなく、コンサルタントの知見も含めた生活者の趣味嗜好や他社の情報に基づいた広告テキストの生成ができ、生活者の購買機会に沿った広告配信や、効果予測を考慮した広告クリエイティブの制作が可能になる。

 今後さらに精度が向上したGPT-4のAPIの提供が予定されており、提供開始と同時に導入を進めていく。さらに、画像や動画のクリエイティブ効果予測や自動生成についてもR&Dを進めている。

※1 ChatGPT
OpenAI社が開発したチャットボット。なお、テキスト生成には、2023年3月1日(米国時間)に米OpenAI社からリリースされたChatGPT API (GPT-3.5-turbo)を使用している。これまでのChatGPT(ブラウザ版)では、ユーザーが入力したテキストがOpenAI社側で機械学習に利用されるのがデフォルト設定となっていたが、3月1日の規約改定により、API利用時においてはデフォルトで機械学習に利用されない設定となった。

※2 広告業界初 2023年3月 自社調べ

※3 深層学習
人間の神経細胞の仕組みを模したニューラルネットワークを用いた機械学習の手法の1つ。人間が定義し得ない特徴を機械が自動で定義して学習をする手法。

※4 ChatGPT用のテキスト(プロンプト)の生成
プロンプトの生成は下記2パターンで生成することが可能。
パターン(1):コンサルタントや制作者が、社内ツールや社内チャットへ自由にプロンプトを入力する。
パターン(2):各種条件を社内ツールや社内チャットに入力すると、プロンプトに変換される。
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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