マイクロ波化学は「希少鉱石の溶解成功」に注目集まり急伸、一時ストップ高
- 2023/3/30 14:20
- 材料でみる株価
■2段階必要な加熱処理を1段階で実現、実プラント設計に向け進展
マイクロ波化学<9227>(東証グロース)は3月30日、午前11時頃から急伸し、一時ストップ高の2026円(400円高、25%高)まで上げ、急激な出直り相場となっている。同日午前、国立研究開発法人・量子科学技術研究開発機構と連名で、マイクロ波加熱を用いて、「この度、より溶解が困難なベリリウムの実鉱石ベリルを溶解することに成功」したと発表し、買い集中となった。同社の技術は、現在の化学産業などの大規模なエネルギー消費を一変させる可能性があるとして注目されている。
発表によると、リチウム鉱山で採鉱し選別された実際のリチウム鉱石であるスポジュミン精鉱の溶解成功(令和4年7月13日共同プレス発表)に続き、この度、より溶解が困難な同鉱石の溶解に成功したという。現在、ベリリウムの精製には、2000℃もの高温で鉱石を溶融し、その後急冷して構造を変化させるガラス化処理など2段階の加熱処理が必要だったが、これを1段階のみにできることを実証した。これにより、実プラント設計に資するスケールアップ実証段階へと移行した。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)