■風力発電機とソーラーパネルを備えたポータブル充電ユニットを採用
日産自動車<7201>(東証プライム)は3月31日、イギリスの探検家であるクリスとジュリーのラムゼイ夫妻が「日産アリア」に乗り、北極から南極へと向かう冒険に出発したと発表。
「Pole to Pole」と名付けられた同プロジェクトは、北極から南極まで約2万7000kmをEVで走破する世界初の試みである。厳しい現地環境の中で、チームは安全に出発できる場所を選び、1823年時点の北磁極※にあたる地点から出発した。今後、北中南米を経由して、12月に南極点にゴールすることを目指す。
※座標:N70 38’ 37.820”,W98 28’ 0.541”
日産はこの過酷な冒険に最新のEV「アリア」を提供している。今回使用する「アリア」は、北極圏の雪や海氷といった遠征先で直面する極限の地形に対応するため、39インチの巨大なタイヤを装着している。このタイヤにあわせて、サスペンションのチューニングやホイールアーチの拡大などを行っているが、バッテリーやパワートレイン、電動四輪 制御技術「e-4ORCE」等は、市販車そのままの仕様で今回の冒険に挑む。
チームは日産の電気自動車(EV)が誇る技術や性能を示しながら、気候変動に対して積極的に行動を起こしている興味深い取り組みを紹介していきたいと考えている。
また、今回の冒険では風力発電機とソーラーパネルを備えたポータブル充電ユニットを採用し、クリスとジュリーの休憩時に強風と日照時間の長さをうまく利用しながらEVのバッテリーを充電する。この発電ユニットは、冒険の最終地点である南極大陸でも再び使用される予定である。チームはこの画期的な充電方法が、将来の極地探索におけるEVの活用につながることも期待している。
クリス・ラムゼイ氏は、出発に先立ち次のようにコメントしている。「4年間の計画と準備を経て、『Pole to Pole』を正式にスタートすることができ、とてもワクワクしている。過去10年間で、ジュリーと何度かEVでの遠征を行ってきたが、今回の冒険は最大かつ最もチャレンジングなものとなるろう。この遠征の実現には、発想の転換やイノベーティブなアイディア、そして志を共にするパートナーとの協力が必要だった。『アリア』は非常に運転が楽しく、この出発地点にたどり着くまでの約5000kmで、すでに素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれた。これからの数カ月間、私たちが直面するであろうさまざまな運転シーンに、きちんと対応してくれるものと自信を深めている」
そして、ジュリー・ラムゼイ氏は「冒険の途中で立ち寄る地域では、気候変動に取り組んでいる素晴らしい方々とその活動を紹介していく。ぜひSNSをフォローするなどして、『Pole to Pole』に参加し、この冒険を一緒に盛り上げながら、応援してください」と付け加えた。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)