■3月初には次世代半導体材料加工具で値動きの軽さ見せつける
安永<7271>(東証プライム)は4月5日、一段と出直りを強める相場となり、13%高の1315円(156円高)まで上げた後も1300円前後で売買され、2日連続大幅高となっている。3日、「リチウムイオン電池の長寿命化に関する新技術開発状況のアップデート」(現在の取組状況)を発表し、注目が再燃した。2016年11月にリチウムイオン電池の寿命を12倍以上に向上させる事に成功と発表したことに関する直近報告で、新たな技術を加えた結果、充電時間の短縮、充放電サイクル寿命の向上など、複数の特性向上が確認できているとした。
2016年の発表時は、株価が500円台から3800円前後まで急騰した。今回は、この時に発表した内容に関する現在の取組状況を開示した。16年に発表した新技術である集電箔への特殊加工に加え、新たに独自の『微細金型形成技術』を用いてリチウムイオン電池の極板表面に孔(あな)加工を行うことで、電池性能を向上させる研究開発を行っており、その成果として、充電時間の短縮、充放電サイクル寿命の向上、電解液含浸時間の短縮など、複数の特性向上が確認できているとした。現在、日本・韓国・中国の電池メーカーや自動車メーカー等に試作品を供給し高い評価を得ているという。
このところの株価は、2月末に発表した次世代パワー半導体材料向け加工具が買い材料視されて3月初の約1週間で2倍近く急騰を演じ、値動きの軽さを見せつけた。今回も絶好の材料株として値幅狙いの買いが流入しているとみられている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)