【注目銘柄】ERIホールディングスは最高純益連続更新の業績上方修正を手掛かりに割安株買い

注目銘柄

■年初来高値奪回から上場来高値へ挑戦

 ERIホールディングス<6083>(東証スタンダード)は、今年4月4日に年初来高値1675円まで買い進まれており、目先の利益を確定する売り物が続いていた。ただ今年3月30日に今2023年5月期の業績の上方修正と増配を発表しており、純利益が、期初の減益転換予想から増益に転じ連続して過去最高を更新することを手掛かりに下値には割安株買いも交錯している。株式需給的にも、年初来高値追い時点では信用売り残が減少する一方で、信用買い残がやや増加し荷もたれ感があったが、再び売り残増加、買い残減少と方向が変わったことも、サポート材料視されている。

■省エネ関連業務が拡大しM&A3社の業績も上乗せ

 同社の今5月期業績は、期初予想より売り上げを10億3100万円、営業利益を3億7700万円、経常利益を3億7800万円、純利益を1億9400万円それぞれ引き上げ、売り上げ171億円(前期比5.9%増)、営業利益20億5000万円(同3.7%増)、経常利益20億6000万円(同3.7%増)、純利益13億円(同5.8%増)と見込み、純利益は、前期の過去最高(12億2800万円)を連続更新する。期初は、グリーン住宅ポイント補助制度が2021年12月に終了したことや2024年4月から省エネ基準適合完全義務化に向けた設備投資負担、さらに積極的なM&Aに伴う費用増などから減収減益転換を見込んでいたが、これをカバーするほどに省エネ関連業務が拡大し、また今年7月から9月に掛けて子会社化した3社の業績も上乗せとなることなどが上方修正につながった。

 配当については、前期はやはり業績の上方修正とともに特別配当10円を上乗せして年間40円(前々期実績15円)の大幅増配した。今期は、期初に普通配当として年間40円を予定していたが、今回の業績上方修正とともにさらに普通配当を50円に引き上げ、連続増配を予定している。

■PER9倍、配当利回り3%の割安修正でまず上場来高値奪回に挑戦

 株価は、今期期初の減益転換予想で957円安値に突っ込んだが、その後の第1四半期、第2四半期の好業績着地のたびに1100円台、1300円台と上値を伸ばし、業績上方修正・増配発表とともに年初来高値1675円まで買い進まれ、スピード調整中である。PERは9.3倍、年間配当利回りは3.18%と東証スタンダード市場の全銘柄平均を下回って割安示唆となっている。信用取組も再び好転に転じており、年初来高値奪回からまず2021年11月の上場来高値1755円へ挑戦しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る