■再生可能エネルギーの供給量拡大を推進
大和ハウス工業<1925>(東証プライム)は4月17日、北九州市にある「響灘火力発電所」の経営権を取得し、バイオマス専焼発電所への転換を発表した。これは、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みの一環として、再生可能エネルギーの供給量を拡大することを目的としている。
響灘火力発電所は、石炭と木質ペレットを混焼することで、環境負荷の低い発電を行っている発電所。しかし、脱炭素化の流れが加速する中、大和ハウス工業は、石炭を使用しないバイオマス専焼発電所に改造することで、CO2排出量を大幅に削減するとともに、安定的なベース電源としての役割を果たすことを計画している。
バイオマス専焼発電所への転換には、既存設備の改造や新たな燃料貯蔵・搬送設備の増設などが必要。大和ハウス工業は、2026年4月に運転開始を目指しており、その際には定格出力112MWの発電能力を有することになる。また、バイオマス専焼発電所への転換により、年間約45万tのCO2排出量が削減される見込み。
大和ハウス工業は、「第7次中期経営計画」において、“カーボンニュートラルの実現”をテーマとして掲げており、2026年度には累計1550MW以上、2030年度には累計2500MW以上の再エネ供給施設を自社運営することを目標としている。響灘火力発電所の経営権取得とバイオマス専焼化は、その一環として行われるものであり、社会にクリーンなエネルギーを供給することで、地球環境の保全に貢献することを期待している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)