■高ROE、低PER、上場来高値の後「W底」型のもみ合いを形成
加賀電子<8154>(東証プライム)は4月20日、小安く始まったものの次第に切り返し、午前10時40分にかけては4835円(20円高)と出直っている。今週に入り、JPモルガン証券のレポートで、ウォーレン・バフェット氏流の『長期バリュー投資』に好適な銘柄として選定されたと伝えられ、割安感などへの注目が再燃する様子がある。
株価は、3月に実質的な上場来の高値5280円(2023年3月9日)をつけ、その後は調整局面にあるが、下値の固さを示す「W底」型のもみ合いを形成しながら値固めを継続中。テクニカル的にも出直り基調となっている。
2月初旬に発表した第3四半期決算は4~12月累計での最高益を更新し、業績は快調。直近の株価水準はPER5倍台のため割安さが目立つが、くしくも、JPモルガン証券が4月11日付で発行した『日本株ストラテジー』(バフェット氏流の投資視点でみる有望銘柄は?)の中で、「クオリティ」、「キャッシュリッチ」、「バリュー」といった視点でスクリーニングした有望銘柄リストの中に加賀電子も含まれていた。高業績やPERの割安さが目立つため、リストには載るべくして載ったとの見方が出ている。
JPモルガン証券のレポートでは、ROEが高く、PBR1倍以下、キャッシュリッチ、などの視点からスクリーニングし、加賀電子株式も選定された。同証券のレポートは「文書による同意」なしの取り扱いに厳格なためセンテンスをそのまま表記できないが、米国の著名投資家・ウォーレン・バフェット氏流の『長期バリュー投資に耐え得る有望ターゲット銘柄』のひとつとしてスクリーニングされたようだ。
加賀電子は、2月の四半期決算発表と同時に、今期3回目となる通期業績予想の増額修正も発表した。この増額修正について、同社では、第3四半期までの推移に基づいた修正で、第4四半期の予想や見込みは加えていないとした。このため、第4四半期の推移によっては、通期の業績がさらに上振れる可能性があるといえる。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)