■利益変化率が株価インパクトを決定する
ゴールデンウイークは、連休前後で相場の流れが変わる可能性があり、投資家にとって厄介な時期だ。米国のハイテク株の決算発表やFRBの金融政策会合、日本の3月期決算会社の業績発表が相次ぎ、マーケットに影響を与えるだろう。
特に注目すべきは、業績見通しである。米国では、景気後退の懸念から業績見通しがリスク視されることもあるが、日本では逆にチャンスとなるケースが多い。前週には、今期の営業利益が2倍~3倍増と見込んだ4社が急騰した。
投資アノマリーでは「水準より変化率」とされている。利益額より利益の変化率の方が株価インパクトが大きいということだ。その中でも最も変化率が高いのが、黒字転換銘柄である。赤字から黒字に転じることで、株価評価も一変する可能性がある。
■電炉株に注目:決算発表時の業績見通しは要マーク
電炉株に、その該当銘柄がありそうだ。東京製鉄<5423>(東証プライム)が、21日に3月期決算を発表し今期業績の減益転換を見込んだことでやや期待が後退する可能性がある。しかし合同製鉄<5410>(東証プライム)は、黒字転換の業績上方修正とともに大幅な復配を発表し、北越メタル<5446>(東証スタンダード)は、同じく増配を発表しており、東京鉄鋼<5445>(東証プライム)ともどもそれぞれ4月28日、5月10日、5月8日に予定している。決算発表時の業績ガイダンスは要マークとなるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)