【株式評論家の視点】メニコンはコンタクトの大手、今期2ケタ増益、年30円配当

株式評論家の視点

メニコン<7780>(東1)は本年6月25日に東証1部に上場。日本初の角膜コンタクトレンズを開発して以来、コンタクトレンズのパイオニア企業として常に新素材・新デザインの開発、製造技術の向上、生産・品質管理体制の整備を進め、業界をリードしている。主力のコンタクトレンズ事業をはじめ、動物医療事業、環境バイオ事業、ライフサイエンス事業を運営している。

国内コンタクトレンズ事業においては、同社の大きな強みである定額制会員システム「メルスプラン」 の一層の拡大のため、需要期である新入学の時期と併せて会員紹介キャンペーンを実施したほか、近年装用者が増加している使い捨てコンタクトレンズおよびサークルレンズの会員獲得を強化するため、1日使い捨てコンタクトレンズ「Magic」に関して同社販売店での営業活動の強化を図るとともに、サークルレンズ 「2WEEK Menicon Rei」については乱視用「2WEEK Menicon Rei Toric」の市場導入準備を進め、さらに、近年は成熟傾向にあるケア用品分野についても、「メルスプラン」内のケア用品宅配サービスである「ケアプラス」の会員獲得を強化することにより、同社顧客の固定化を進めている。

また、海外コンタクトレンズ事業においては、同社グループ海外向けオリジナルブランドである「Miru」製品の拡販を継続。北米においては「Miru 1day Flat Pack」の拡販に注力しているほか、欧州では強みであるハードコンタクトレンズ販売に引き続き注力するとともに「Miru」製品の販促活動を行っている。

今2016年3月期・第1四半期業績実績は、売上高が162億4600万円、営業利益が8億5800万円、経常利益が9億0300万円、純利益が4億6600万円に着地。

今16年3月期業績予想は、売上高が658億7700万円(前期比4.4%増)、営業利益が31億7500万円(同10.9%増)、経常利益が31億7500万円(同12.5%増)、純利益が18億0400万円(同26.1%増)と連続2ケタ増益を見込んでいる。年間配当は30円継続を予定している。

株価は、6月25日の上場初日につけた高値2999円から7月7日の上場来の安値2221円と調整を挟んで8月10日高値2854円と上昇。上げ一服から8月17日安値2495円まで短期調整した後、モミ合っている。乱視用や老視用など付加価値の高いコンタクトレンズの販売が増加しているほか、若い女性を中心に支持を得ている瞳の色を変えるカラーコンタクトレンズや瞳を大きく見せるサークルレンズの市場への導入により、従来の視力矯正が必要な顧客に加えて新たな顧客層の開拓が進んでおり、今後も高い成長が見込まれる。2500円割れが下値として意識された感があり、ここからの押し目は注目したい(株式評論家・信濃川)。

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