■黒字転換の割安銘柄に注目
インバウンド関連株やリベンジ消費関連株など、業績の上方修正で黒字転換した銘柄が市場で注目されている。これらの銘柄は投資採算的にも割安水準にあり、今後の業績見通しが重要なポイントとなる。以下では、黒字転換への期待が高まる割安銘柄をテーマ別に紹介する。
■インバウンド関連、リベンジ消費関連に固定資産譲渡益関連株も
インバウンド関連では、ワシントンホテル<4691>(東証スタンダード)や西武ホールディングス<9024>(東証プライム)などの宿泊・旅行業界が有望だ。これらの銘柄は、訪日外国人観光客の回復や国内旅行需要の拡大により、業績の改善が見込まれる。また、大和<8247>(東証スタンダード)は、前期に黒字転換したあと今期も純利益の続伸を予想している。
リベンジ消費関連では、久世<2708>(東証スタンダード)やスーパーバッグ<3945>(東証スタンダード)などの食品・飲料業界が注目される。これらの銘柄は、外食や宅配需要の増加により、売上高や利益率の向上が期待できる。また、パレモ・ホールディングス<2778>(東証スタンダード)やティムコ<7501>(東証スタンダード)は、前期に黒字転換したあと今期も業績の続伸を見込んでいる。
固定資産の売却益計上で黒字転換幅を拡大させたセントラル硝子<4044>(東証プライム)や明治機械<6334>(東証スタンダード)も見逃せない。これらの銘柄は、資産効率の改善や配当政策の見直しにより、株主還元性が高まる可能性がある。
■プラント関連株は円安、資材安定調達が寄与し、電炉株では復配・増配も
プラント関連株では、三井海洋開発<6269>(東証プライム)や千代田化工建設<6366>(東証スタンダード)などの建設・エンジニアリング業界が有力だ。これらの銘柄は、円安や資材高・資材入手難が一巡したことで、受注や収益性が改善する見通しだ。また、大日光・エンジニアリング<6635>(東証スタンダード)や三井E&Sホールディングス<7003>(東証プライム)は、第1四半期業績の開示となり、続伸業績の確認となる。
電炉株では、合同製鐵<5410>(東証プライム)や北越メタル<5446>(東証スタンダード)などの鉄鋼業界が魅力的だ。これらの銘柄は、黒字転換の業績上方修正とともに大幅な復配や増配を発表し、株主還元性が高い。また、東京鐵鋼<5445>(東証プライム)も今期業績の黒字転換を見込んでいる。
以上のように、インバウンド関連株やリベンジ消費関連株など、黒字転換への期待が高まる割安銘柄は多岐にわたる。これらの銘柄は、今後の業績見通しや配当政策により、さらなる株価上昇のきっかけをつかむ可能性があるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)