【マーケットセンサー】ホームドア設置でビジネスチャンス到来!需要拡大でバリアフリー関連株に注目

■鉄道駅バリアフリー料金制度による運賃値上げが追い風

 電鉄株は、大型連休中の帰省・Uターンラッシュや行楽地での賑わいなどで輸送人員が回復し、インバウンド需要や新線開業効果も見込まれる。さらに、鉄道駅バリアフリー料金制度による運賃値上げも追い風となり、業績の高変化が期待される。そのため、決算発表を控えた電鉄株は、前期業績が上方修正値を上ぶれて着地し、今期業績も続伸を見込む銘柄が多く、年初来高値を更新する銘柄が目立っている。

 決算発表済みの電鉄株では、東武鉄道<9001>(東証プライム)や京成電鉄<9009>(東証プライム)などが前期に黒字転換し、今期も増益予想を出している。また、相鉄ホールディングス<9003>(東証プライム)や小田急電鉄<9007>(東証プライム)などは今期配当の増配を予定している。残りの電鉄各社も今週末、来週に決算発表を予定しており、すでに先取りして年初来高値を更新している西日本鉄道<9031>(東証プライム)や阪急阪神ホールディングス<9042>(東証プライム)などの決算発表日の業績ガイダンスが要注目となる。

■バリアフリー料金制度で電鉄株がV字回復!

 電鉄株の高人気が続くようなら、その政策関連人気を支える鉄道駅バリアフリー関連株にも出番が回るはずである。料金値上げに踏み切った各社は、それぞれ年限を限って具体的な整備計画を策定しホームドアの導入を進めることになるからだ。

 ホームドア設置実績のあるナブテスコ<6268>(東証プライム)、高見沢サイバネティックス<6424>(東証スタンダード)、日本信号<6741>(東証プライム)、京三製作所<6742>(東証プライム)などが浮上する。このうち日本信号と京三製作所は、半導体不足による案件の次期繰り越しなどで目下集計中の前3月期業績を下方修正したが、日本信号は、電鉄各社のバリアフリー料金値上げをテコに年初来高値を更新しており、それぞれ5月10日、12日に予定している決算発表時の業績ガイダンスが要注目となる。

 またホームドア整備工事の東鉄工業<1835>(東証プライム)やホームドア用床板のスパンクリートコーポレーション<5277>(東証スタンダード)も、関連人気を高めよう。国土交通省は、第2次交通政策基本計画(令和3年5月閣議決定)において、令和3年度~令和7年度までに鉄軌道駅全体で3000番線のホームドア整備を目標としており、今後も需要が拡大する見込みである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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