【銘柄診断】トリドリは黒字転換への期待高まる、インフルエンサー支援プラットフォームが好調

■1Q決算発表を先取りして通期黒字転換予想業績を買い直す

 トリドリ<9337>(東証グロース)は、25日移動平均線水準でのもみ合いから上放れる気配を強めている。同社は、明12日に今2023年12月期第1四半期(2023年1月~3月期、1Q)決算の発表を予定しており、今12月期通期業績が黒字転換すると予想されていることが再確認できるとして先取りし下げ過ぎ修正買いが再燃した。株式需給的にも、昨年12月19日の新規株式公開(IPO)時につけた上場来高値2934円から5カ月が経過し高値期日一巡が目前となり、株価的にも上場来高値から上場来安値への調整幅の半値戻しを達成しており、相場格言の「半値戻しは全値戻し」期待も高めている。

■成長投資フェーズから投資回収フェーズに移行し売上総利益が続伸

 同社の今12月期業績は、売り上げ28億円(前期比36.2%増)、営業利益1億円(前期は3億7000万円の赤字)、経常利益8400万円(同3億9300万円の赤字)、純利益8000万円(同5億6500万円の赤字)と売り上げは大幅続伸し、利益は黒字転換を見込んでいる。前期第2四半期までを投資フェーズとして、SNS上で活躍するインフルエンサーを支援するインフルエンス・マーケティング・プラットフォーム「toridori base」の認知度向上や人材強化、業務委託費などの成長投資を積極化し、同第3四半期からは投資回収フェーズとして利益が改善しており、今期は「toridori base」の売り上げが26億4000万円(同40.1%増)と続伸し、販売管理費も24億4000万円(同12.6%増)となるものの、売上総利益が26億4000万円(同40.1%)と伸びることが黒字転換予想要因となる。

 5月12日発表の今期1Q決算ではこの黒字転換予想を再確認することになり、前期1Qの営業利益1億2900万円の赤字、売上総利益3億7400万円からどの程度の好転を示すか注目される。

■最高値からの調整幅の半値戻しをクリアし高値期日一巡目前で全値戻しにトライ

 株価は、昨年12月19日に公開価格1500円で新規株式公開(IPO)され、2733円で初値をつけ上場来高値2934円まで買い進まれる高人気となった。同高値からはこの反動安で上場来安値1703円まで調整し、下げ過ぎ修正でいったん年初来高値2684円までリバウンドしたものの、金融システム不安による世界同時株安のなか1969円へ再調整し、25日移動平均線を出没する中段固めから1Q決算期待でもみ合いの上放れ期待を強めている。上場来高値から日柄で5カ月を経過して高値期日一巡目前となり、値幅的にも上場来高値から同安値への調整幅の半値戻し水準をクリアしており、相場格言の「半値戻しは全値戻し」通りに最高値奪回にトライしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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