フライトホールディングスは24年3月期大幅増収増益予想、23年10月に商号変更予定

(決算速報)
フライトホールディングス<3753>(東証スタンダード)は5月18日の取引時間終了後に23年3月期連結業績を発表した。前期の大型案件の反動などで減収減益だった。ただし見込経費の削減などにより各利益は前回予想を上回って着地した。24年3月期についてはマイナンバーカード対応「Incredist Premium Ⅱ」などの拡販を推進して大幅増収増益予想としている。なお23年10月1日付で子会社のフライトシステムコンサルティングを吸収合併し、商号をフライトソリューションズに変更予定である。有望案件が目白押しであり、中長期的に収益拡大を期待したい。株価は調整一巡して4月の安値圏から徐々に下値を切り上げている。24年3月期大幅増収増益予想を評価して出直りを期待したい。

■23年3月期減収減益、24年3月期大幅増収増益予想

23年3月期の連結業績は、売上高が22年3月期比7.4%減の30億09百万円、営業利益が49.7%減の79百万円、経常利益が63.3%減の56百万円、親会社株主帰属当期純利益が63.8%減の41百万円だった。サービス事業における前期の大型案件の反動などで減収減益だった。ただし見込経費の削減などにより各利益は前回予想を上回って着地した。

C&S事業は、売上高が10.1%増の10億09百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が96.6%増の1億63百万円だった。事業会社の基幹システム開発や既存顧客向けのシステム開発・保守などが堅調だった。

サービス事業は、売上高が12.2%減の18億81百万円、利益が44.5%減の2億29百万円だった。前期に電子決済ソリューション「Incredist」の大型納品があった反動で減収減益だった。

ECソリューション事業は、売上高が37.8%減の1億18百万円、利益が41百万円の赤字(22年3月期は75百万円の赤字)だった。前期のプロジェクト損失計上の反動で赤字縮小した。

なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が6億62百万円で営業利益が24百万円の赤字、第2四半期は売上高が6億33百万円で営業利益が47百万円の赤字、第3四半期は売上高が6億69百万円で営業利益が10百万円の赤字、第4四半期は売上高が10億45百万円で営業利益が1億60百万円だった。

24年3月期の連結業績予想は売上高が23年3月期比16.3%増の35億円、営業利益が51.2%増の1億20百万円、経常利益が93.7%増の1億10百万円、親会社株主帰属当期純利益が93.8%増の80百万円としている。

マイナンバーカード対応「Incredist Premium Ⅱ」や無人自動精算機向け決済端末「VP6800/IFC」の拡販、Androidスマホによるタッチ決済ソリューション「Tapion」の開発・拡販、マイナンバーカードを用いた公的個人認証サービス「myVerifist」および医療機関におけるオンライン資格確認対応「myVerifist医療エディション」に注力して大幅増収増益予想としている。

なお23年10月1日付で、子会社のフライトシステムコンサルティングを吸収合併し、商号をフライトソリューションズに変更予定である。コアコンピタンスの結集や発展により企業価値の向上を目指す方針だ。有望案件が目白押しであり、中長期的に収益拡大を期待したい。

■株価は下値切り上げ

株価は調整一巡して4月の安値圏から徐々に下値を切り上げている。24年3月期大幅増収増益予想を評価して出直りを期待したい。5月18日の終値は404円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS8円46銭で算出)は約48倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS60円22銭で算出)は約6.7倍、そして時価総額は約38億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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