日本製紙は12%高、高値更新、大手証券による目標株価など注目され今期の黒字化など再認識

■前3月期は大幅赤字だったが第3四半期を底として改善

 日本製紙<3863>(東証プライム)は5月23日、時間とともに上げ幅を広げる相場となり、午前10時35分過ぎには11.8%高の1238円(131円高)まで上げて4日ぶりに年初来の高値を更新し、21年11月以来の1200円台に進んでいる。5月15日に発表した3月決算と今期予想などを受け、野村証券が22日付のリポートで同社株の投資判断を「ニュートラルから「バイ」に引き上げ、目標株価は550円引き上げて1560円に見直したと伝えられている。値上げ効果、原燃料関連の費用改善などを評価したもようだ。

 2023年3月期の連結決算は、売上高が前期比10.3%増加したものの、営業利益は268.6億円の赤字、親会社株主に帰属する当期純利益も504.1億円の赤字だった。ただし、石炭使用量の削減などのコストダウン、価格修正の実現により、営業赤字は第3四半期を底として改善に向かい、「当第4四半期の赤字幅は大きく改善」(決算短信)した。今期・24年3月期の予想は売上高を6.7%増の見込みとし、営業利益は240億円の黒字を、親会社株主に帰属する当期純利益も150億円の黒字を見込む。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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