マーケットエンタープライズ、飯能市がリユースプラットフォーム「おいくら」による不要品リユース事業で廃棄物を削減

■新規施策の導入で市民のリユース意識も醸成

 埼玉県飯能市(市長:新井 重治)とマーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)は、5月31日(水)から、地域社会における課題解決を目的とした不要品リユース事業に関する協定を締結し、連携をスタートすると発表。マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を用いて、不要品を廃棄物として捨てずに再利用する仕組みを構築し、飯能市の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指していく。

■背景・経緯

 飯能市では、粗大ごみとして廃棄されたものの中から使用可能なものを市民へ販売したり、民間のリユース事業者へ売却するなどリユース活動に積極的に取組んできた。しかし、粗大ごみの廃棄量は高止まりしており、その中にはまだまだ使用できるものが多くあることから、市民の3Rに関する意識の醸成、ならびにリユースしやすい環境づくりのための新たな施策導入が必要だと考えていた。

 他方、マーケットエンタープライズは、リユース事業を中心に事業展開しており、「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」への参画や、「楽器寄附ふるさと納税」実行委員会の一員として活動を続けるなど、官民の垣根を超えたSDGsへの取組に注力してきた。こうした中で、飯能市が「おいくら」の取組を知り、「リユース活動促進による循環型社会の形成を目指したい」という互いのニーズが合致したため、「おいくら」を用いた今回の取組が実現した。

■「おいくら」とは・・・

 おいくらは、マーケットエンタープライズが展開する、リユースプラットフォームである。不要品を売りたい方が「おいくら」を通して査定依頼をすると、全国の加盟リサイクルショップに一括査定依頼され、買取価格を比較することができる。一度の依頼だけで不要品の買取価格をまとめて比較し、売却できる手軽さが好評で、これまでおよそ110万人(2022年11月現在)の方に利用している。

■飯能市の課題と「おいくら」による解決策

 飯能市では、粗大ごみの戸別収集(予約制)を行なっているが、市民自らが不要品を自宅外へ搬出する必要があり、高齢者世帯などから「自宅の中から運び出してほしい」という要望があがっている。また、収集を行なう作業員からは、「エレベーターが利用できない建物からの搬出に苦労している」といった声も出ている。

 マーケットエンタープライズが運営する「おいくら」は、希望すれば、自宅の中まで訪問し対応する出張買取が可能で、大型品や重量のあるものでも不要品売却が容易にできるようになる。加えて、飯能市が収集を行なっていないテレビや冷蔵庫、洗濯機などの家電リサイクル法対象である製品も、リユース品として活用できるものであれば、「おいくら」では買取が可能である。

 「おいくら」導入により、市民が不要品の処分を検討する際に「ごみ」として廃棄せず、「まだ使えるかもしれない」・「価値があるかもしれない」と気付いて自主的にリユースすることができれば、廃棄物量の減少や、市が負担する廃棄物処理に関する費用削減が見込まれる。なお、市民のサービス利用に関する費用負担はもちろん、同取組に関して飯能市の費用負担もない。

■今後について

 5月31日(水)から、飯能市ホームページ内に「おいくら」の情報が掲載され、直接不要品の一括査定申し込みが可能になる。飯能市と「おいくら」の連携により、二次流通の更なる活性化による循環型社会の実現や、社会全体での不要品削減が見込まれると共に、住民の方々・自治体双方の廃棄コスト削減による経済的負担の軽減へと繋がる。

 加えて、昨今では、働き方や住環境の見直しなどにより、不要品処分のニーズが多様化している。同取組によって、簡単にかつ廃棄ではなく売却という形で不要品のリユースができることを市民が認知することにより、「リユースする」という選択肢ができ、多様化する不要品処分ニーズに対する対応策が増す。この官民一体の取組によって、循環型社会の形成に向けた、社会的側面・経済的側面の双方の課題解決を目指していく。

■埼玉県飯能市

 飯能市は、埼玉県の南西部に位置し、奥武蔵の豊かな自然環境に恵まれた都市である。都心に近く、身近に自然を体感できる環境のため、多くの人が、四季折々に表情を変える自然との触れ合いを求めて訪れる。また、水と緑に囲まれた落ち着いた住環境と都市機能を併せ持つことから、近年は市外からの転入が多く、魅力的な移住先として注目を集めている。

・人口:78,343人(男39,142人、女39,201人)(2023年4月1日)
・世帯数:36,150世帯(2023年4月1日)
・面積:193.05平方キロメートル
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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