エア・ウォーターは陸上養殖プラットフォーム提供事業に参入、北海道にサーモン養殖プラントを稼働
- 2023/6/1 10:41
- プレスリリース
■高品質なサーモンを陸上で作る
エア・ウォーター<4088>(東証プライム)は30日、陸上養殖プラットフォーム提供事業に参入すると発表した。同社は、北海道東神楽町に建設した陸上養殖プラント「杜のサーモンプラント・東神楽」を稼働させ、高品質で美味しいサーモンの生産技術やノウハウを確立するとともに、各自治体や漁協、外食チェーン店、食品商社などに陸上養殖プラットフォームの提供を開始する予定だ。
陸上養殖プラットフォームとは、養殖時に不可欠な酸素、エネルギー、人工海水などに加え、遠隔監視・鮮度保持・食品分析などの技術を組み合わせ、養殖プラントの設計から設備の運転、メンテナンスまで一貫したパッケージで展開する事業だ。同社は、この事業により、食料自給率の向上に貢献するとともに、2030年度には年間売上100億円を目指すとしている。
「杜のサーモンプラント・東神楽」は、半閉鎖循環式の水槽でニジマスを飼育し、出荷前数週間は人工海水で仕上げることで旨味を出す。また、人工海水を用いてウニなどとの複合飼育やアクアポニックス(水耕栽培)などの研究も行う。同社は、東神楽町と包括連携協定を締結し、地域活性化や災害対策などにも協力するという。
同社グループは、長野県松本市にも陸上養殖施設「地球の恵みファーム・松本」を建設中で、2024年夏に完成予定だ。こちらでは、サーモンやバナメイエビのほか、未利用バイオマス資源を活用した発電や資源循環型のエネルギー供給装置なども開発するという。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)