【編集長の視点】リンクバルは最安値も3Qの順調な利益進捗率業績を手掛かりに突っ込み買い余地
- 2015/8/25 11:05
- 編集長の視点
リンクバル<6046>(東マ)は、84円安の1301円と5営業日続落して始まり、連日の上場来安値追いとなっている。中国を震源地とする世界同時株安が止まらず、きょう25日も日経平均株価が、793円安と続急落して1万8000円台を割ってスタートしており、同社株にも波及してリスク回避売りが続いている。ただ同安値は、今年4月の新規株式公開(IPO)時の公開価格2400円を大きく下回っており、今年8月7日に発表した今9月期第3四半期(3Q)の順調な利益進捗率業績や9月通期純利益の連続最高更新予想からは明らかに売られ過ぎを示唆している。テクニカル的にも、IPO直後の上場来高値3400円から大底打ちのメドとされる「半値八掛け2割引き」水準の間近まで調整しているだけに、調整一巡感を強めよう。
■街コンのイベント開催数が増加し今9月通期純利益は連続の過去最高更新
3Q業績は、売り上げ12億5500万円、営業利益2億2700万円、経常利益2億2100万円、純利益1億2400万円で着地した。四半期決算が初作成となるため前年同期との比較はないが、IPO時の今9月期通期予想業績に対する利益進捗率は、営業利益が目安の75%をクリアし、経常利益が79%、純利益が78%と目安をオーバーした。同社は、男女に出会いの場を提供する「街コン」のパイオニア企業で、主力事業の街コン公式サイト「街コンジャパン」では、引き続き認知度を高めるためにWEB広告や車両広告を積極化し、ゴールデンウイーク期間のイベント開催の増加に伴い「街コンジャパン」のイベント掲載数も増加し、参加申し込みが順調に推移して参加料が伸び、業容拡大に伴う人件費増、本社移転による消耗品費用増などをカバーして順調な利益進捗率を達成した。
今9月通期業績は、IPO時の予想を変更せず、売り上げ16億8100万円(前期比43.1%増)、営業利益3億200万円(同76.8%増)、経常利益2億8000万円(同63.7%増)、純利益1億5900万円(同38.3%増)と予想し、純利益は、連続して過去最高を更新する。街コンのイベント数の開催数の増加と1開催当たりの参加者の増加が相乗、さらにWEBサイト「恋学」でも、コンテンツ数が増加して広告販売の促進につながることなどが寄与する。
■値幅で65%、日柄で4カ月の調整と最終局面を示唆し底上げにトライ
株価は、公開価格2400円に対して3300円で初値をつけ、上場来高値3400円まで買い進まれて、2000円台の攻防を続けてきたが、7月には中国・上海株の急落の影響で1800円まで下げ、今回の世界同時株安で上場来安値まで突っ込んだ。最高値から公開価格を下回る上場来安値まで値幅で約65%、日柄で4カ月と調整一巡感を強め、25日移動平均線からも42%のマイナスかい離と下げ過ぎも示唆しており、直近IPO株人気を再燃させ底上げにトライしよう。(本紙編集長・浅妻昭治)