科研製薬、腋窩多汗症に対する中高生と親の認識調査結果が日本臨床皮膚科医会雑誌に掲載

■子供の汗の悩みに約3割の親は気付けていない

 科研製薬<4521>(東証プライム)は、中高生の腋窩多汗症患者およびワキ汗が多いと感じている子供を持つ母親を対象に、腋窩多汗症に対する認識調査を皮膚科医師と共同で実施し、その結果が日本臨床皮膚科医会雑誌(発行:日本臨床皮膚科医会)2023年40巻2号に掲載された。

 原発性局所多汗症は国内のガイドラインにおいて、「温熱や精神的な負荷、またそれらによらずに大量の発汗がおこり、日常生活に支障をきたす状態」と定義されており、特にワキの下(腋窩)に生じる場合、原発性腋窩多汗症という。日本における原発性腋窩多汗症の有病率は5.75%と20人に1人が原発性腋窩多汗症を有するといわれている。加えて腋窩の多汗症状を意識し始めた時期は「中高生」という回答が最も多く4割以上を占めていると報告されている。

 今回の調査は、ワキ汗が多いことに対する親子の認識の違いについて実態を把握するため、中高生(子)の腋窩多汗症患者214名、自身の中高生の子供で腋窩に汗が多いと認識している母親(親)215名を対象にインターネットアンケートを実施した。調査の概要・主な結果は以下を参照。

 また、今回の調査監修医師として同調査に参画している藤本智子先生(池袋西口ふくろう皮膚科クリニック院長)は次のようにコメントし、「腋窩多汗症(ワキ汗)はQOLの低下や発汗により不安を誘発することが報告されています。本調査では『ワキ汗が多いことで悩んでいる割合(子が悩んでいることを親が認識している割合)』は子で90.7%、母親で 65.6%とギャップがあり、子の汗の悩みに気付けていない親がいる現状が示されました。『ワキ汗が多いこと』を認識していても、医療機関への受診率、そして『ワキ汗が医療機関で治療できること』の認知率が共に低い結果でした。

 しかし、当事者である子もその親も、正しい治療の情報を提供すれば医療機関への受診意欲はあり、受診のきっかけとして相手の気持ちを大事にして各々の訴えを待っている状態であるため、ワキ汗に関しても、中高生などの若年者にも届く疾患啓発が必要であり、更に親子間でのオープンなコミュニケーションが重要と考えます。

 ワキ汗の患者さんの中には、汗が原因で精神的な悩みを抱える患者さんもいるので、治療を始めるだけで多汗症に加え、精神的な悩みも解決できる可能性があります。現在は治療の選択肢が広がっているので、ぜひ医療機関での治療を考えてみて欲しいと思います。」と解説している。

 科研製薬は、腋窩多汗症(ワキ汗)で悩む人が自分らしく安心して生活できる社会をつくるために、疾患啓発プロジェクト「相談しませんか。”ワキ汗”のコト」を進めている。

 具体的には、腋窩多汗症(ワキ汗)について広く知ってもらい、悩む人が相談しやすく適切な治療を受けられる環境づくりに取り組んでいる。ワキ汗の情報・サポートサイト「ワキ汗治療ナビ」による病院検索及び科研製薬公式You Tubeチャンネルの開設、そして今回の親子の認識調査もそのプロジェクトの一環としている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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