日産自動車と凸版印刷グループが完成車両位置をリアルタイムに把握するシステムを開発、国内初の運用開始

■日産自動車九州にて導入し運用を開始

 日産自動車<7201>(東証プライム)と、凸版印刷<7911>(東証プライム)のグループ会社であるTOPPANエッジは13日、完成車両位置をピンポイントかつリアルタイムに把握が出来る新たな物流管理システム(VPM(※1))を共同で開発し、日産自動車の製造拠点の一つである日産自動車九州の敷地内にある車両センターにおいて、運用を開始したと発表。同システムは、完成車両の管理に要する情報登録時間の削減や、物流管理工程の効率化を実現しており、最終的には納車期間の短縮に貢献することを目指して運用している。

 同システムは、GPSとRFID(※2)を用いて、完成車両の位置情報をボタン一つで登録し、リアルタイムに把握できるシステムである。日産自動車九州にて生産した車両を、輸送に向けて埠頭エリアにて保管し、管理する工程に導入した。

 同社の敷地内にて完成車両の移動を行う作業者が、装着する専用デバイスのボタンを押すだけで、車両情報と位置情報を取得することができ、これまでは手作業で実施していた位置情報の登録や集計などの効率化を実現した。また、完成車両の保管場所や、空きスペースを即座に把握出来るようになり、より効率的な車両管理が可能となる。

 同システムは、日産自動車が有する完成車両物流のノウハウや技術と、TOPPANエッジが有するRFIDやGPS分野の技術を掛け合わせ、自動認識技術の完成車両物流への適用の可能性を検証しながら、開発に取り組んできた。なお、GPSとRFIDを組み合わせた完成車両の物流管理システムの本格的な運用は、自動車製造業において国内初の試み(※3)であり、日産グループ内での導入拡大に向けて検討を進めていく。また、日産自動車とTOPPANエッジの共同で同システムに関する特許の出願を行っている。

※1 Vehicle positioning management systemの略。
※2 Radio frequency identificationの略。電波を用いて非接触でデータを読み書きする技術。
※3 TOPPANエッジ調べ
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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