【業績でみる株価】ジオネクスト14カ所の太陽光発電所を14億円で売却、今12月期売上6倍に、久々黒字転換

再生可能エネルギーを主力とするジオネクスト<3777>(JQ・売買単位100株)は、開発を進めていた太陽光発電所について14カ所の権利譲渡(売却)契約を8月26日に契約した。8月31日に決済・引渡しとなる。

今12月期にIT関連事業、ヘルスケア事業等も寄与して全売上は16億8000万円と前期の売上2億6400万円から6.3倍の大幅増加となり、営業利益5000万円と前期の赤字1億7500万円から黒字転換、とくに、黒字転換は10数期間ぶりで、同社の業績が最悪期を脱し向上基調となってきた。

同社の足利恵吾社長(写真)は、「当社連結子会社のエリアエナジーが、東証2部上場コネクトホールディングスの子会社との間で、エリアエナジーが開発を進めていた太陽光発電所について14カ所の権利を譲渡することで合意した。内訳は岩手県3カ所、埼玉県6カ所、千葉県1カ所、長野県4カ所の合計14カ所である」という。

権利等の内容は、土地の所有権又は地上権、さらに、特に経済産業省設備認可IDと電力会社との受給契約など発電所の権利が含まれている。今回の案件は工事分野は切り離しての契約だが、同社の強みは地域との折衝、役所との交渉など開発から工事、さらに発電所完成後のメンテナンスまで一気通貫でやれることであり今後もこの強さが発揮される見通しだ。会社再建に取り組んでいる足利社長が東京電力出身という強さである。

今後について足利恵吾社長は、「現在、30カ所の開発地点を持っている。目標としては50カ所をやりたいと思っている。今回のように権利のみ、あるいは工事まで含んでの売却、または自社所有ということも考えている」という。このほか、地熱発電についても鹿児島県指宿で開発を進めているが、北陸、東北で計4カ所の候補地について調査の検討に入っている。

株価は昨年4月に259円まで値を上げたあとは概ね120~170円のモミ合いが続いている。ただ、今回のチャイナショック相場では25日に瞬間、87円まで下げたがすぐに110円台に引き戻し、ほぼ元のモミ合い水準に戻している。

再建中のため無配だが、先行きが非常に楽しみである。中期投資で110円台は好仕込み水準とみてよいだろう。

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