豊田合成は横型のGaNパワー半導体をパウデックと共同開発、次世代の省エネ機器に寄与する新技術
- 2023/6/20 18:29
- プレスリリース
■高電圧・高速動作のGaNパワー半導体を開発
豊田合成<7282>(東証プライム)は20日、太陽光発電などに応用される電力変換装置の性能向上につながる、高性能な横型のGaNパワー半導体を株式会社パウデックと共同で開発(※1)したと発表。
パワー半導体は、産業機器や車、家電などの電力制御に幅広く使われている。現在、社会全体でのカーボンニュートラル実現に向け、制御時の電力ロスを低減できる次世代パワー半導体の実用化・普及拡大が期待されている。その一つであるGaNパワー半導体は、高速動作が特長で、より幅広い分野への応用にあたっては高電圧化(大電力化)が課題だった。
■横型GaNパワー半導体で世界トップクラスの高電圧・高速動作を実現
今回、同社とパウデック社が共同開発を進めてきた独自設計のGaNパワー半導体(※2)を搭載したモジュール(駆動回路基板)を用いて、世界トップクラスとなる800Vで、100万分の1秒でのオン・オフ動作を確認(※3)した。高電圧動作と高速動作を両立したパワー半導体の実証ができたことにより、太陽光発電での電力ロス低減などが期待できる。今後、安定した連続動作と耐久品質の確保を通じて、早期実用化を目指していいく。
※1 環境省の「革新的な省CO2実現のための部材や素材の社会実装・普及展開加速化事業」の支援を受けて実施。
※2 PSJ(Polarization Super Junction)GaNパワートランジスタ。1500V以上の高い耐電圧性能を持つ。
※3 高電圧動作(800V)と高速動作(100万分の1秒でのオン・オフ動作)を両立した性能の高さが世界トップクラスとなる(2023年5末時点、同社調べ)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)