インテリジェント ウェイブとPKSHA、エムアイカードがAIの共有モデルを活用したカード不正検知システムを導入

■不正手口の分析AIデータを共有できる「FARIS共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Security」

 三越伊勢丹ホールディングス<3099>(東証プライム)の子会社である、エムアイカードは、クレジットカードの不正対策強化のため、インテリジェント ウェイブ(IWI)<4847>(東証プライム)とPKSHA Technology<3993>(東証スタンダード)が開発する「FARIS 共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Security」の利用を2023年6月から開始した。同サービスの導入はエムアイカードが1社目となる。

【導入の背景】

 クレジットカードにまつわる不正や犯罪が増加している。日本クレジット協会によれば、2022年におけるクレジットカードの不正被害額は、過去最高の436.7億円となった。(※)

※参考:2023年3月、『クレジットカード不正利用被害の発生状況』

 多様化かつ高度化を続けるカードの不正利用に対し、昨今、AIにより不審な取引を判定する方式が利用されている。このようなAIによる検知をはじめとした不正利用対策は通常、カード会社ごとに行われるが、カード不正利用を抑止していくためには、業界一体となり、多様な不正手口に関するデータを広く学習し精度を向上していくことが必要。

 そうした背景から、エムアイカードでは、自社ならびに業界の不正対策強化のため、発生した不正に関する情報を共有する「FARIS 共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Security」の導入を決定した。

【サービスの概要】

 「FARIS 共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Security」は、クレジットカードの不正手口に関するデータを導入社間で共有することによって、AIの検知精度を向上させ不正被害を防ぐサービス。導入社数が増えるほど、学習データが増え精度向上につながるため、一層のカード不正被害の削減が可能になる。

 同サービスは、不正検知システムの豊富な導入実績とスコアモデルの共同化を可能にするサービス基盤(※)を持つIWIと、クレジットカード発行業者(イシュア)向け不正検知AIの業界トップの導入実績を持つPKSHAによって共同開発された。

 開発時における複数社で実施した検証において、既存の運用方法と比べ不正被害が約30%削減される結果となった。

【今後の展望】

 今後もエムアイカードでは、クレジットカードの不正対策をより強化していくことで、カード利用者が安心、安全に利用できる環境づくりを推進していく。また、PKSHAとIWIが本サービスの導入を促進していくことで、国内の不正対策を加速させていく。直近では既に複数社の導入を予定している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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