【株式市場】日経平均は45円安、為替介入への警戒続くが後場は出来高増加し底堅い

◆日経平均は3万3189円04銭(45円10銭安)、TOPIXは2288.60ポイント(7.65ポイント安)、出来高概算(東証プライム)は後場増勢となり15億9740万株

 6月30日(金)後場の東京株式市場は、引き続き為替介入への警戒感は強い様子だったが、介入が実施されればむしろアク抜け感が出るかもしれないとの予想があり、ホンダ<7267>(東証プライム)は中盤に持ち直す場面があり、ニデック<6594>(東証プライム)も次第に下げ幅を縮めて推移。パナソニックHD<6752>(東証プライム)は引き続きPBR2倍から3倍めざすとのトップ発言など好感され5日続伸。前場堅調だった海運、鉄鋼株もしっかり。日経平均は13時頃に3万3000円を割り込む場面があったが前場の安値(315円37銭安の3万2918円77銭)を割らずに持ち直し、大引けは小幅安の反落にとどまった。

 高島屋<8233>(東証プライム)が13時頃にかけて一段と上げ、第1四半期の大幅増益など好感。アイモバイル<6535>(東証プライム)は正午に自社株買いと消却を発表し一段と強含み、クボテック<7709>(東証スタンダード)は前場発表した資金借入れの要因が画像処理外観検査装置の受注拡大とあって中盤にかけ一段高。ティムス<4891>(東証グロース)は新薬候補探索を広げる共同研究契約など好感され後場寄り後に一段と上げストップ高。上場7日目のアイデミー<5577>(東証グロース)は初値がついた日を高値に続落だったが初めて前日比値上がり。ヘッドウォータース<4011>(東証グロース)はエヌビディア(NVIDIA)のパートナー企業に認定との発表や信用取引規制解除が好感され前場急伸した上げ幅を維持して推移。

 7年ぶりの再上場となったノバレーゼ<9160>(東証スタンダード)は午前9時の取引開始と同時に590円(公開価格は600円)で初値をつけ、これを高値に売買され、後場は終盤に520円をつけて安値引けとなった。2006年に東証マザーズに上場し、16年に投資ファンド主導で上場を取りやめていた。

 30日新規上場のクラダシ<5884>(東証グロース)は買い気配で始まり、午前10時35分に800円(公開価格520円の54%高)で初値をつけた。高値は前場の879円、後場は売買交錯となり大引けは785円だった。

 同じくジーデップ・アドバンス<5885>(東証スタンダード)は前場買い気配のまま初値がつかず、後場、14時10分前に1万680円(公開価格4510円の2.4倍)で初値をつけ、その後ストップ高の1万3680円(同3倍)まで上げ、そのまま大引けとなった。

 東証プライム市場の出来高概算は後場増勢となり15億9740万株(前引けは7億916万株)、売買代金も同様で3兆7962億円(同1兆6742億円)。プライム上場1833銘柄のうち、値上がり銘柄数は655(前引けは399)銘柄、値下がり銘柄数は1105(同1367)銘柄。

 東証33業種別指数は8業種(前引けは3業種)が値上がりし、値上がり業種は、海運、鉄鋼、繊維製品、輸送用機器、証券商品先物、銀行、精密機器、食料品、だった。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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