【注目銘柄】ランサーズはマッチング事業一本化で黒字転換へ、生成AIの新機能も注目

■3期ぶりの最高純益見直しに生成AI関連株人気も底流し下値抵抗力

 ランサーズ<4484>(東証グロース)は、前日6日に5円安の299円と続落して引けた。東証グロース市場指数が、3日続落したことにツレ安し売り増勢となった。ただグロース市場指数が、25日移動平均線を下回ったのとは対照的に同社株は25日線をキープし下値抵抗力を発揮した。

 今2023年3月期業績が、3期ぶりに黒字転換し純利益が過去最高更新と予想されていることを手掛かりに業績高変化株買いが下値に続いた。また生成AI(人工知能)機能に関して、今年2月の第1弾以来、5月のChatGPT API利用の新機能の第4弾まで相次いでリ-リースしたことも、関連株人気をサポートしている。

■マッチング事業一本化で3期ぶりに黒字転換し純利益は過去最高更新

 同社の今2024年3月期業績は、売り上げ48億1200万円(前期比0.1%増)、営業利益4000万円(前期は2億4900万円の赤字)、経常利益4000万円(同2億4400万円の赤字)、純利益3800万円(同2億3800万円の赤字)と3期ぶりに黒字転換が予想され、純利益は、2021年3月期の過去最高(3700万円)を小幅ながら更新する。従来のマーケットプレイス事業とエージェント事業をマッチング事業に一本化し、複数サービスを集約してサービス間の連携を強化して経営効率・事業効率を高め、さらにマーケティング施策により新規クライアントを獲得し150万人を超えるフリーランスと企業との間で適切はマッチングを進めることなどが要因となる。

 なお生成AIの新機能のリリースは、第1弾のメンター(教える側)の出品アプリ作成アシスト機能、第2弾の学びたい人のスキルアップLINEアプリ、第3弾の受講生向けAI学習サポーター機能に続き、今年5月30日に第4弾を発表した。同社のフリーランスマッチングプラットフォーム「Lancers」でランサーが仕事に応募する際の提案文をAIで添削レビューする機能で、マッチング効果をより高めることになる。

■ダブルボトムから年初来高値調整幅の半値戻し、全値戻しにチャレンジ

 株価は、生成AI関連の発表があるたびに上値反応し、スキルアップLINEアプリの第2弾発表では年初来高値396円まで上値を伸ばし、その後、値幅・日柄調整を続け6月15日、26日につけた278円安値でダブルボトムを形成し底上げ途上にある。まず年初来高値からダブルボトムへの調整幅の半値戻し337円を目指し、相場格言通りに「半値戻しは全値戻し」にチャレンジしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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