【編集長の視点】エスケイジャパンは1Q決算発表に期待を高め連続増益業績を見直す

■コロナ禍でもキャラクター商品の人気不動

 エスケイジャパン<7608>(東証スタンダード)は、前日12日に1円高の541円と変わらずを含めて7営業日ぶりに小反発して引け、25日移動平均線を出没する三角保ち合いに煮詰まり感を強めた。同社株は、明後日14日に今2023年2月期第1四半期(2023年3月~5月期、1Q)決算の発表を予定しており、今2月期通期業績が、増収増益と予想されていることを見直し1Q業績に期待を高めて割安修正買いが下値に続いた。ヒストリカル的にも、昨年7月に発表した前期1Q業績が2ケタ増収増益で着地したことを手掛かりに昨年来高値658円まで35%高しており、同様の株価展開再現が連想されている。

■クレーンゲーム市場向けの定番キャラクター人気に新商材もオン

 同社の2024年2月期業績は、売り上げ100億円(前期比2.8%増)、営業利益6億円(同3.9%増)、経常利益6億円(同9.3%増)、純利益4億2000万円(同10.7%増)と予想されている。水際対策の緩和や新型コロナウイルス感染症の感染症法の位置付けが「5類」に引き下げられたことで経済活動の正常化が進み、外国人観光客のクレーンゲーム人気などが続いて取引先のゲームセンターの稼働率が高水準で推移し、円安・ドル高によるコスト増の価格転嫁を進めており、キャラクターエンタテインメント事業では、クレーンゲーム市場向けに「サラブレッドコレクション」や「星のカービイ」、新商材の「忠犬もちしば」などのキャラクター商品の受注が続伸、キャラクター・ファンシー事業では、お菓子キャラクターの「たべっ子どうぶつ」商品や「星のカービイ」、「ポケットモンスター」などの定番キャラクター商品などが好調に推移することなどが寄与する。

 配当は、経営の重要課題としている一定のROE(自己資本当期利益率)の確保と株主への利益還元のバランスをとって年間14円(前期実績12円)へ連続増配を予定し、中間配当も7円(前年同期実績6円)として実施予定である。なお前期1Q業績は、2ケタ増収増益と続伸し、通期予想業績に対する利益進捗率も約35%と目安の25%を上回って着地しており、今期1Q業績の動向が注目されている。

■PER10倍の割安修正で25日線出没の三角保ち合いを上放れ

 株価は、欧米金融機関の経営破綻による金融システム不安にツレ安して突っ込んだ年初来安値504円から売られ過ぎとしてリバウンドし、今2月期業績の続伸予想で4月の戻り高値624円まで上値を伸ばし、25日移動線を出没する三角保ち合いを続けてきた。PERは10.7倍、PBRは1.10倍、年間配当利回りは2.58%と割安であり、三角保ち合いを上放れ戻り高値抜けから年初来高値649円、昨年来高値658円を奪回し2020年10月の895円高値を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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