宅配寿司「銀のさら」運営のライドオンエクスプレス、魚粉を一切使用しない餌で育成した完全養殖「サステナブル真鯛」の成長産業化事業に参画
- 2023/7/18 12:44
- プレスリリース
■国内販売促進や商品開発の役割を担う
ライドオンエクスプレスホールディングス<6082>(東証プライム)は18日、愛媛県西予市三瓶地区の真鯛養殖企業3社が出資したJABUROを主体とした、「養殖業シナジービジネス創出事業」において、魚粉を一切使用しない完全養殖真鯛「サステナブル真鯛」の国内販売促進・商品開発を担う企業として、参画すると発表。
■サステナブルな養殖真鯛を成長産業化させる新事業へ参画
同事業は、愛媛県西予市三瓶地区の真鯛養殖企業3社が出資したJABUROが主体となり、魚粉を一切使用せず植物性タンパク質を原料とした餌で育成した完全養殖真鯛「サステナブル真鯛」の生産・販売を通じて、販路拡大や地域ブランド化、雇用創出等のシナジー効果を発揮し、真鯛養殖の成長産業化を共創する取組みを行うもの。
■地方の地域活性化貢献と、地域養殖業の未来を作る
愛知県西予市は、愛媛県の南予地域に位置し、高齢化率が45.5%という超少子高齢化が進む自治体。西予市沿岸部(特に三瓶地区)は、宇和海に面した良漁場で真鯛などの養殖が盛んだが、県内の漁獲量に占める割合は未だ低く、経営体数も少ない状況。
さらに、国内市場の縮小や飼料価格高騰等の影響もあり、これらに対抗するため、地区全体の動きを活発化させ、地域内で協業し共に取組みを行うことで、高度水産人材の育成や、地域活性化への貢献を目指している。
また、同事業によって、持続可能な魚の生産・安定供給、養殖を中心とした「価値の連鎖反応」による収益構造を実現させ、地域養殖業の未来をつくる一助となることを目指していく。
■完全養殖の「サステナブル真鯛」事業の可能性と課題
JABUROを立ち上げた1社、赤坂水産有限会社では、餌に魚粉を使用しない完全養殖の「サステナブル真鯛」(同社では『白寿真鯛0』と呼称)の生産を行っており、他企業には無い初めての取組みとして、自然食や高級志向市場から非常に高い支持を受けている。「サステナブル真鯛」は、魚の臭みを感じさせないあっさりとした味わいと、魚粉の代わりに餌に使用している白ごま等の効果による透き通った身が特徴の養殖真鯛。
真鯛養殖は、近年の飼料原料や養殖資材の高騰により、現代の生産効率では従来のような供給体制を保つことが難しい状況になりつつある。
同事業では、生産を養殖企業3社で協業することにより、生産技術や販売効率を上げることが可能となり、さらに効率的に給餌が行なえるIoT給餌機や、真鯛養殖の効率性が高い大型生簀(いけす)などの先進技術を導入することで、適切な安定養殖を見込んでいる。また、冷凍加工での販売にすることで、季節性に左右されない通年商材となり、かつフードロス対策になるため、さらなる収益拡大を見据えている。
■同社が行う事業における役割
・「サステナブル真鯛」の国内販売
全国の宅配寿司「銀のさら」/宅配御膳「釜寅」において、本事業の「サステナブル真鯛」を活用する
・新商品の開発
特殊凍結機の導入を検討し、「サステナブル真鯛」を活用した、新たな商品展開を模索する
同社では、宅配寿司「銀のさら」をはじめとした店舗を全国でチェーン展開しており、大量に原材料の仕入れが必要となる場合においては、クオリティとコストの安定が見込める養殖業者との取り組みは、漁獲場やその時期の季節などにより生産のクオリティが異なる天然魚よりも安定した品質で供給できるというメリットがあると考えている。
■水産資源の大切さを知っている「銀のさら」だから!海への恩返し
世界的に増加する水産物への需要や、年々増え続ける1人あたりの水産物の消費量の増加から海の資源が減り続けていることを危惧していると同時に、海への感謝の気持ちのもと、昨年2022年4月に、同WEB限定販売商品である「いま!これ!勝負ネタ」として「サステナブル真鯛」『白寿真鯛0』の販売を実施した。
それにより、完全養殖真鯛を使うことで「魚(餌である魚粉に使用)を減らさずに魚を作る」ことの重要性、また、同事業での社会的意義、未来の海を守るためにできることを今から実施する必要性を実感した。
同社では、今後もこのような社会的意義のある養殖魚を取扱い、日本の養殖魚の発展を支援し、全国の顧客にその価値を広げていくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)