【どう見るこの相場】ニデックの2ケタ増益に続く「第2のドジョウ」は?決算発表と市場区分再編で注目される銘柄

どう見るこの相場

■スタンダード市場選択申請銘柄に敗者復活ゲームを期待してアプローチ

 いよいよ決算発表シーズンである。この決算発表で、にわかに高まったのが「第2のニデック探し」だ。ニデック<6594>(東証プライム)は、前週7月20日に今3月期第1四半期決算を発表したが、その2ケタ増益業績が、市場コンセンサスを上回って着地しており、翌21日の株価は、窓を開けて急反発し一気に年初来高値を更新した。「柳の下の2匹目のドジョウ」をゲットしようと決算プレーは、否が応でも盛り上がるからだ。

 これは、きょう週明け以降の外部環境も大いに関係している。今週は、日米の中央銀行の金融政策決定会合が相次ぎ開催される。FRB(米連邦準備制度理事会)の政策金利引き上げのピークアウトか金融引き締め策の長期化か、日本銀行の大規模金融政策の現状維持か金融政策正常化かで、株価はもちろん景気も物価も金利も為替も、何から何まで大きく流動化することが必至とされている。こうした厄介な不確定要因をブレークスルーしてくれるものがあるとすれば、企業業績を置いてない。

 これに比べれば一部の関心にとどまるが、決算発表とともに注目されているもう一つのカタリスト(株価材料)がある。東証の市場区分再編に関し、経過措置として東証プライム市場への上場が認められた上場会社のプライム市場残留かスタンダード市場への選択上場申請かである。東証は、今年4月1日にこの仮免許のプライム市場銘柄に対して特例措置を発表し、9月までにスタンダード市場上場を選択申請する上場会社は、無審査で上場を認める規則改正を行った。

 この規則改正により仮に経過措置の期限の2026年3月末までにプライム市場の上場基準に適合できない上場会社は、監理銘柄に指定され早ければ2026年10月にも上場廃止されることになる。経過措置会社は、このままプレミアム市場上場に固執して最悪、上場廃止リスクを抱えたままになるのか、スタンダード市場への降格に甘んじて上場を維持するかの二者択一を迫られているのである。例えば新田ゼラチン<4977>(東証プライム)は、2024年度3月期を最終年度とする中期経営計画の推進により上場基準への適合を目指していたが、この計画通りに着実に進展している海外コラーゲンペプチド市場がある一方、業務用市場は目標達成にまだ時間を要するとして、上場廃止リスクを回避する安全策としてスタンダード市場上場への選択申請をした。

 このスタンダード市場への選択申請銘柄は、今年4月5日に発表したダイセキ環境ソリューション<1712>(東証プライム)以下、今年7月12日付けの日本経済新聞の集計記事では48社(うち2社は変更検討意向)に達し、その後も東名<4439>(東証プライム)、インテリックス<8940>(東証プライム)、タカショー<7590>(東証プライム)、Hamee<3134>(東証プライム)と続き、ニイタカ<4465>(東証プライム)は、前週20日に選択申請を公表した。昨年4月の東証の市場区分再編で、適合計画書を提出して経過措置としてプライム市場上場が認められた上場会社は、269社となった。この経過措置会社が、足元の決算発表とともにプライム市場残留かスタンダード市場選択か公表してくる可能性も大きく、前記の日本経済新聞の記事では、なお100社超がスタンダート市場選択を申請すると観測されている。

 もともと市場区分再編の株価的なマグニチュードは、東証が上場会社に要請したPBR1倍割れ修正ほど大きくない。昨年4月の再編に向け当時の東証2部市場や新興市場からプライム市場上場を決定したサプライズ銘柄がごくわずかなことによるもので、親子上場会社解消問題が株価材料に取り沙汰された程度にとどまったためだ。今回も、スタンダード市場を選択申請した銘柄の株価も、発表時は株価は小幅安にとどまるケースが大半で、なかには高値反応して銘柄も混在した。

 スタンダード市場を選択申請した銘柄のプライム市場の上場基準未達部分が、ほとんど流通株式時価総額であり、そのほかはクリアしており、テクノスジャパン<3666>(東証プライム)のように、今年3月末の流通時価総額が、95億円と基準の100億円に5億円だけ未達のケースもあった。また、スタンダード市場を選択申請した銘柄のなかには数年後にはプライム市場上場を目指すと表明した銘柄も含まれる。

 そこで今週の当特集では、今後の選択申請をマークしつつ、すでにスタンダード市場への選択申請をした銘柄のうち、株価的に割安な銘柄や株価が高値反応した銘柄に絞って敗者復活ゲームを期待して、決算プレー(決算を材料とした短期の株式取引)の第2コース銘柄としてアプローチすることとした。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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