マーケットエンタープライズ、山口県では初めて下松市が「おいくら」で不要品リユース事業をスタート

■リユース施策初導入で廃棄物削減へ

 山口県下松市(市長:国井 益雄)とマーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)は、2023年7月24日(月)から、地域社会における課題解決を目的としたリユース事業に関する協定を締結し、連携をスタートすると発表。マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を用いて、不要品を捨てずに再利用する仕組みを構築し、下松市の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指していく。

■背景・経緯

 下松市では、これまで廃品回収の報奨金実施や市民への広報活動などを通じて、ごみ減量化の啓発に努めてきたが、リユースに関してはこれまで取組事例がなく、新施策の導入が必要であると考えていた。他方、マーケットエンタープライズは、リユース事業を中心に事業展開しており、「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」への参画や、「楽器寄附ふるさと納税」実行委員会の一員として活動を続けるなど、官民の垣根を超えたSDGsへの取組に注力してきた。そうした中で下松市が働きかけ、「リユース活動促進による循環型社会の形成を目指したい」という互いのニーズが合致したため、「おいくら」を用いた今回の取組が実現した。

■「おいくら」とは・・・

 おいくらは、マーケットエンタープライズが展開する、リユースプラットフォームである。不要品を売りたい方が「おいくら」を通して査定依頼をすると、全国の加盟リサイクルショップに一括査定依頼され、買取価格を比較することができる。一度の依頼だけで不要品の買取価格をまとめて比較し、売却できる手軽さが好評で、これまでおよそ110万人(2022年11月現在)の方が利用している。

■下松市の課題と「おいくら」による解決策

 下松市では、市による「大型不燃ごみ」ならびに「大型可燃ごみ」の回収を月に1度ずつ無料で行なっている。しかし、回収のためには、市民が不要品を自宅近くの決められたごみステーションまで運搬しなければならず、市民からは、「大型の不要品を運び出すのが大変」、「ごみステーションの敷地が狭くて大型ごみを出すのが難しい」などの声が寄せられていた。また、「大型可燃ごみ」に該当する木製家具を廃棄する際は、ガラスや金属部品を取り外し、1メートル以下に解体や切断をしなくてはならず、それができない場合には、市民が焼却場へ運搬するか民間業者へ廃棄依頼をする必要がある。

 「おいくら」は、希望すれば、自宅の中まで訪問し対応する出張買取が可能で、木製家具などの大型で重量のあるものでも、売却が容易にできるようになる。加えて、不要品売却と受け渡しは、最短だと「おいくら」を通じて買取依頼をした当日に可能となる。さらに下松市が回収を行なっていないテレビや冷蔵庫、洗濯機などの家電リサイクル法対象の製品も、まだ活用できるものであれば、売却が可能である。なお、市民の「おいくら」サービス利用に関する費用負担はもちろん、下松市の費用負担もない。

■今後について

 7月24日(月)15時(公開時間が前後する可能性がある)より、下松市ホームページ内に「おいくら」の情報が掲載され、直接不要品の一括査定申し込みが可能になる。下松市と「おいくら」の連携により、二次流通の更なる活性化による循環型社会の実現や、社会全体での不要品削減が見込まれると共に、自治体の廃棄物処理量や処理コスト削減にもつながる。また、昨今では、働き方や住環境の見直しなどにより、不要品処分のニーズが多様化している。

 同取組によって、簡単にかつ廃棄ではなく売却という形で不要品のリユースができることを市民が認知することにより、「リユースする」という選択肢が増え、多様化する不要品処分ニーズに応えることができる。加えて、市民の不要品処分やリユースに対する意識の変化、循環型社会形成の促進につながる。この官民一体の取組によって、循環型社会の形成に向けた、社会的側面・経済的側面の双方の課題解決を目指していく。

■山口県下松市

 山口県の南東に位置し、瀬戸内海に面している。東は光市、北と西は周南市に境を接している。大正時代から工業都市として発展し、鉄道、船舶関連からハイテク機器関連まで、幅広い製造業が盛んな「ものづくりのまち」として、その高い技術力と情熱を世界へと発信している。近年では、西日本有数の形象埴輪群が良好な状態で出土し、大きな注目を集めている。

・人口:56,893人(男28,021人、女28,872人)(2023年6月末日現在)
・世帯数:26,824世帯(2023年6月末日現在)
・面積:89.34平方キロメートル
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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