積水樹脂は朝方の一時4%安を奪回し堅調、自社株買いの「枠」大幅拡大と消却など好感

■取得上限株数を8.5倍に拡大、第1四半期は26%減益

 積水樹脂<4212>(東証プライム)は8月1日、小高く始まった直後に4%安(90円安の2142円)まで下げる場面があったものの、午前10時には0.2%高(5円高の2237円)と切り返して強さをうかがわせる相場となっている。7月31日の夕方に発表した第1四半期連結決算(2023年4~6月)は営業利益が前年同期比26%減となるなど各利益とも減益だったが、同時に自己株式取得(自社株買い)の一部変更と消却も発表。取得上限株数を従来の100万株から850万株に大幅拡大した。減益決算を嫌った売りに対し、自社株買いの枠拡大と消却を好感した買いが入ったとみられている。

 現在実施中の自社株買いの取得期間は2023年5月1日から24年3月29日までの予定で、これは変更なし。一方、取得上限株数を当初予定の100万株(自己株式を除く発行済株式総数の2.48%)から850万株(同21.1%)に大幅拡大し、取得金額(上限)も当初発表の22億円から204億円へと9倍に拡大した。さらに、取得した自己株式の800万株(同19.36%)を消却日は未定だが消却するとした。消却により株式価値が向上するため、下げたところには買いが集中したと見られている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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