協立情報通信は24年3月期1Q減収減益、通期大幅増益予想据え置き

(決算速報)
 協立情報通信<3670>(東証スタンダード)は、8月9日の取引時間終了後に24年3月期第1四半期連結業績を発表した。ソリューション事業は順調だったが、モバイル事業における店舗来店客数の減少や法人ユーザーのリプレース一巡などで減収減益だった。ただし通期大幅増益予想を据え置いた。第1四半期の進捗率は低水準だが積極的な事業展開で第2四半期以降の挽回を期待したい。株価は徐々に下値を切り上げている。目先的には第1四半期業績を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが下値限定的だろう。

■24年3月期1Q減収減益、通期大幅増益予想据え置き

 24年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比10.5%減の10億34百万円、営業利益が57.9%減の14百万円、経常利益が55.4%減の16百万円、親会社株主帰属四半期純利益が69.0%減の8百万円だった。ソリューション事業は順調だったが、モバイル事業における店舗来店客数の減少や法人ユーザーのリプレース一巡などで減収減益だった。

 ソリューション事業は売上高が10.0%増の3億91百万円、営業利益(全社費用等調整前)が39.4%増の1億09百万円だった。基幹業務システムの標準化やクラウドサービスへの移行、DX化を推進するための各種ソリューション・機器の提案・導入支援が順調だった。

 モバイル事業は売上高が19.6%減の6億43百万円、営業利益が75.6%減の16百万円だった。オンライン手続きの増加に伴う店舗来店客数の減少や法人ユーザーのリプレース一巡などが影響した。

 通期の連結業績予想は据え置いて売上高が23年3月期比4.3%増の52億円、営業利益が35.6%増の2億50百万円、経常利益が32.8%増の2億56百万円、親会社株主帰属当期純利益が34.8%増の1億66百万円としている。配当予想は23年3月期と同額の55円(期末一括)で予想配当性向は39.7%となる。

 ソリューション事業とモバイル事業の融合による法人向けサービス強化などを推進する方針だ。第1四半期の進捗率は低水準だが積極的な事業展開で第2四半期以降の挽回を期待したい。

■株価は下値限定的

 株価は徐々に下値を切り上げている。目先的には第1四半期業績を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが下値限定的だろう。8月9日の終値は1560円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS138円58銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約3.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1578円86銭で算出)は約1.0倍、そして時価総額は約19億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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