【株式評論家の視点】CRI・ミドルウエアの今9月期2割増益、ゲーム向け好調

株式評論家の視点

CRI・ミドルウェア<3698>(東マ)は、音声・映像・ファイルシステムに関する研究開発、およびミドルウェア製品としての販売・サポート(ゲーム分野、遊技機分野、組込み分野)、スマートデバイスを活用した情報システムの開発・提供(医療・ヘルスケア分野)を行っている。

今2015年9月期・第3四半期業績実績は、売上高8億3200万円(前年同期比3.3%増)、営業利益1億5000万円(同12.8%減)、経常利益1億4600万円、(同16.8%減)、純利益8800万円(同24.0%減)に着地。

通期業績予想は、売上高が12億8600万円(前期比12.3%増)、営業利益が2億5900万円(同20.4%増)、経常利益が2億4800万円(同11.8%増)、純利益が1億5600万円(同10.2%増)と続伸を見込んでいる。

第3四半期ゲーム分野は、各種ゲーム向けミドルウェアの新規採用数が合計212 と着実に推移。特にスマートフォン向けミドルウェアは、ランキング上位の人気タイトルの採用が拡大し、認知度の向上や新規契約の獲得にプラスの効果が出ている。遊技機分野は、厳しい環境ながら、受注案件を確保。新規分野も、医療ヘルス分野でタブレットソリューションの提案・導入が進み、クリニック向け予約システム構築向けなどの売上が順調に拡大しており、通期業績予想は達成する見通し。

株価は、4月15日につけた年初来の高値2570円から8月25日に上場来の安値1212円まで53%調整。8月26日~28日にパシフィコ横浜で開催された日本最大のゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC2015(コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス)」に最新のCRIWAREを出展。7月にリリースをして大きな反響を呼んでいる「Android 音声再生遅延推測機能」をはじめ、この9月リリース予定の機能まで、スマートフォンでのリズムゲーや音ゲー開発に役立つCRIWAREを、講演とデモ展示で紹介したことで、同社に対する関心が高まっている。目先底値固めからリバウンド相場入りが十分期待されそうだ。(株式評論家&アナリスト・信濃川)

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