ヒーハイストは24年3月期1Q赤字拡大だが通期営業黒字転換予想据え置き

(決算速報)
 ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)は8月10日の取引時間終了後に24年3月期第1四半期連結業績を発表した。精密部品加工においてレース用部品の出荷が第2四半期にずれ込んだため減収・赤字拡大だったが、通期の営業黒字転換予想を据え置いた。23年4月に新工場棟(埼玉工場A棟)が完成したことを受けて、自動化関連の需要に向けて直動機器のスマート生産体制を確立し、生産増強および販売拡大を図るとしている。中長期的には直動機器の需要拡大が予想され、積極的な事業展開で収益改善基調だろう。株価は5月の年初来安値に接近して軟調だ。目先的には第1四半期業績を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが、1倍割れの低PBRも支援材料であり、下値限定的だろう。

■24年3月期1Q赤字拡大だが通期営業黒字転換予想据え置き

 24年3月期第1四半期の連結業績は売上高が前年同期比10.4%減の5億07百万円、営業利益が64百万円の損失(前年同期は7百万円の損失)、経常利益が62百万円の損失(同0百万円の損失)、親会社株主帰属四半期純利益が42百万円の損失(同2百万円の損失)だった。

 精密部品加工においてレース用部品の出荷が第2四半期にずれ込んだため減収・赤字拡大だった。部門別売上高は直動機器が3.3%増の4億11百万円、精密部品加工が55.4%減の57百万円、ユニット製品が1.4%減の38百万円だった。

 通期連結業績予想は据え置いて売上高が23年3月期比1.8%増の24億56百万円、営業利益が15百万円(23年3月期は5百万円の損失)、経常利益が4.2倍の15百万円、親会社株主帰属当期純利益が6百万円(同2百万円の損失)としている。配当予想は23年3月期と同額の1円(期末一括)としている。

 増収、営業黒字転換、経常大幅増益、最終黒字転換の見込みとしている。23年4月に新工場棟(埼玉工場A棟)が完成したことを受けて、自動化関連の需要に向けて直動機器のスマート生産体制を確立し、生産増強および販売拡大を図るとしている。中長期的には直動機器の需要拡大が予想され、積極的な事業展開で収益改善基調だろう。

■株価は下値限定的

 株価は5月の年初来安値に接近して軟調だ。目先的には第1四半期業績を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが、1倍割れの低PBRも支援材料であり下値限定的だろう。8月10日の終値は244円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円01銭で算出)は約242倍、今期予想配当利回り(会社予想の1円で算出)は約0.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS515円74銭で算出)は約0.5倍、そして時価総額は約15億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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