And Doホールディングスは24年6月期増収増益・連続増配予想

(決算速報)
And Doホールディングス<3457>(東証プライム)は8月14日の取引時間終了後に23年6月期連結業績を発表した。2桁増収増益・過去最高で着地した。そして24年6月期も増収増益・連続増配予想としている。フランチャイズ事業、ハウス・リースバック事業、不動産売買事業が牽引し、連続で過去最高を更新する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は6月の年初来高値圏から反落して調整局面だ。決算発表に対しても反応薄だったが、調整一巡して出直り期待したい。

■23年6月期2桁増収増益、24年6月期増収増益・連続増配予想

23年6月期の連結業績は売上高が22年6月期比19.7%増の495億52百万円、営業利益が10.6%増の31億76百万円、経常利益が13.9%増の33億58百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が12.2%増の21億95百万円だった。概ね計画水準で着地し、過去最高を更新した。配当は22年6月期比4円増配の40円(期末一括)とした。連続増配で配当性向は35.7%となる。

フランチャイズ事業は、売上高(調整前)が5.1%減の32億14百万円、セグメント利益(調整前営業利益)が10.7%減の20億54百万円だった。前期の退会数増加に伴う加盟金一括計上という会計上のプラス要因の反動で減収減益だった。累計加盟店数(レントドゥ含む)は9店舗増加して692店舗となった。

ハウス・リースバック事業は、売上高が53.5%増の223億06百万円、利益が89.2%増の32億50百万円だった。HLBファンドへの譲渡実行により大幅増収増益だった。契約件数は148件増加の1238件、物件取得数は137件増加の1147件、期末保有物件数は28件増加の673件、保有物件総額(過去分除く簿価ベース)は13億19百万円増加の102億33百万円となった。なおHLBファンドからの利益分配5億33百万円(営業外収益で計上)をセグメント業績に含めると営業利益は84.5%増の37億84百万円となる。

金融事業は、売上高が31.5%減の5億25百万円で、利益が15.7%減の1億16百万円だった。不動産担保融資を戦略的に縮小(融資実行件数が28件減少の93件、融資残高が23億47百万円減少の24億75百万円)しているため減収減益だが、リバースモーゲージ保証は伸長(新規保証件数が95件増加の421件、保証残高が43億64百万円増加の131億69百万円)している。

不動産売買事業は、売上高が7.9%増の198億95百万円、利益が5.4%増の17億82百万円だった。取引件数は50件増加の640件だった。仕入・販売とも順調だった。

不動産流通(仲介)事業は、仲介件数の減少で売上高が22.2%減の18億07百万円、利益が25.3%減の5億46百万円だった。仲介件数は829件減少して2028件だった。グループシナジーによる利益貢献を優先して、店舗統合や成長強化事業への人員シフトを進めているため減収減益だった。

リフォーム事業は、売上高が4.8%減の25億29百万円、利益が11.4%増の2億18百万円だった。不動産流通(仲介)事業の店舗統合の影響で中古+リフォームの受注が減少したが、生産性向上などで利益率が向上した。リフォーム契約件数は174件減少の1642件、完工件数は25件減少の1784件だった。

四半期別に見ると、第1四半期は売上高96億12百万円で、営業利益3億43百万円、経常利益2億90百万円、第2四半期は売上高158億24百万円で、営業利益14億06百万円、経常利益15億63百万円、第3四半期は売上高105億03百万円で、営業利益6億94百万円、経常利益6億19百万円、第4四半期は売上高136億13百万円で、営業利益7億33百万円、経常利益8億86百万円だった。四半期業績はハウス・リースバック事業におけるファンドへの譲渡、不動産売買事業における大型物件によって変動する傾向がある。

24年6月期連結業績予想は売上高が23年6月期比15.8%増の573億70百万円、営業利益が13.3%増の36億円、経常利益が7.2%増の36億円、そして親会社株主帰属当期純利益が8.2%増の23億76百万円としている。配当予想は23年6月期比3円増配の43円(期末一括)としている。連続増配で予想配当性向は35.4%となる。

セグメント別の営業利益(調整前)計画はフランチャイズ事業が9.5%増の22億50百万円、ハウス・リースバック事業が3.1%増の33億50百万円、金融事業が3.3%増の1億20百万円、不動産売買事業が24.6%増の22億20百万円、不動産流通事業が8.4%減の5億円、リフォーム事業が0.8増の2億20百万円としている。

24年6月期も増収増益・連続増配予想としている。フランチャイズ事業、ハウス・リースバック事業、不動産売買事業が牽引し、連続で過去最高を更新する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は調整一巡

株価は6月の年初来高値圏から反落して調整局面だ。決算発表に対しても反応薄だったが、調整一巡して出直り期待したい。8月15日の終値は1022円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS121円42銭で算出)は約8倍、今期予想配当利回り(会社予想の43円で算出)は約4.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS784円67銭で算出)は約1.3倍、そして時価総額は約200億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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