【Newsで一枚】PALTEKの高橋忠仁会長

パルテック会長

■半導体事業を基盤事業に医療・放送の成長産業、スマートエネルギー事業の新規事業に展開

PALTEK<7587>(JQ・売買単位100株)の高橋忠仁会長は、このほど日本インタビュ新聞社主催の個人投資家向けIRセミナーで、『電子機器産業の3つの変化と対応する事業戦略』と題して講演した(写真)。場所は東洋経済新報社ホール。

鹿児島県屋久島出身の高橋会長が1982年(昭和57年)に電子部品の販売を目的に横浜市でPALTEKを設立。少量多品種生産に対応できる半導体が必要と考えた高橋会長は、アメリカのベンチャー企業が発明した半導体「PLD」(プログラム再書き換えが可能な半導体)を発見し販売権を得てPALTEKは成長の足がかりをつかんだ。この半導体は会長の考える、「集団ではなく個」、「均一ではなく多様」、「量ではなく質」というコンセプトを実現する製品だったという。

1995年から業績は急拡大に向かった。放送機器や電話交換機がデジタル化された時期であり、同社が考えていた付加価値の高い少量多品種向けの製品だった。業績拡大を受け1998年7月に株式を公開した。

地球環境改善が急がれる今日、「環境技術、省エネ技術やノウハウは日本が世界のトップクラスのシーズ(事業の種)は日本にあると考え」、2010年4月にスーマートグリッド推進部(現在のスマートエネルギー事業部)を立ち上げ、2012年3月に社長から会長に就任し会長職と兼任でスマートエネルギー事業部担当役員として事業の立ち上げに奔走している。

電子機器産業の3つの変化とは、「民生機器から産業機器へ」、「海外生産の加速、開発は引き続き国内」、「地球温暖化・災害への備え・少子高齢化」。

事業は「基盤事業」、「成長事業」、「新規事業」の3つ。基盤事業の「半導体事業」はシリコンバレーなどアメリカ、イスラエル、オランダなどの技術的に特徴のある外国製半導体を強い技術サポート力を武器に販売する。成長事業の「デザインサービス事業」は医療機器や放送機器などの産業機器、通信機器などの設計開発を受託のほか自社製品の開発も手掛ける。

新規事業の「スマートエネルギー事業」は病院・介護施設向けの停電対策システムを販売している。

株式マーケットが注目する自社製品では、「4K対応のH.265コーデック装置」、フジテレビと共同開発の「小型ライブ中継伝送装置」などがある。

2014年12月期は売上33.4%増の235億円、営業利益は従来予想の6億4000万円(17.2%減益)を7億8000万円(前期比0.9%増益)へ上方修正、1株利益も従来の34.1円を41.1円へ上方修正した。配当は年8円の予定。

株価は年初来高値が898円(1月23日)、安値は421円(5月20日)で直近値は518円(12月15日)。利回り1.54%、PER12.6倍と割安。期末一括の配当がついているので配当取りで中期投資がよいだろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る