指静脈や顔で決済や本人確認ができる!東武鉄道と日立が生体認証を活用したデジタルアイデンティティのプラットフォームを提供

■生体認証であらゆる場面でスマートに

 東武鉄道<9001>(東証プライム)と日立製作所<6501>(東証プライム)は29日、買い物、宿泊、エンターテインメントなどあらゆる場面で、毎日の生活がもっと身軽でスマートになることをめざし、安全で手軽な決済、ポイント付与、本人確認などを可能にする生体認証を活用したデジタルアイデンティティの共通プラットフォームを、2023年度中に立ち上げることで合意したと発表。

 同プラットフォームは、スマートフォンやICカードなどを用いることなく、デジタル空間上に保存されている個人の属性情報であるデジタルアイデンティティに、生体認証を活用して安全にアクセスすることで、業種を横断して、決済、ポイント付与、本人確認などのサービスをワンストップで実現する。

 第一弾として東武ストアでは、2023年度中に同プラットフォームに対応したセルフレジを複数店舗で導入する。同プラットフォームに生年月日、TOBU POINT ID、クレジットカード情報を登録しているユーザーは、東武ストアのセルフレジで生体認証を行うだけで、TOBU POINTの付与・利用、クレジットカード決済などをカードやスマートフォンを出さずに行えるようになる。また、セルフレジで年齢確認も行えるため、店員による確認なしで酒類などを購入できる(特許出願中)。

 なお、ユーザーが安心して利用できるサービスをめざし、ジェーシービー(JCB)が生体認証を用いた決済のガイドライン策定への助言などを通じ、同件検討に参画する。

■同プラットフォームの特徴

(1)導入する企業が認証方式を選択可能
 同プラットフォームでは、指静脈認証、顔認証の2つの生体認証の方式をサポートしているため、企業側は、利用シーンに応じた認証方式を選択可能である。また、ブラウザ上で表示可能なQRコードを用いた認証にも対応しているため、スマートフォンの提示のみでの利用も可能である。

(2)迅速かつ手軽な導入

 今までは導入する企業側で、個人の情報やIDなどを管理するシステムの構築・運用が必要だった。同プラットフォームでは、利用者の同意のもと、登録された情報を業種横断で共通に利用することができるため、事業者個々でのシステム/サービス構築・運用と比べて迅速且つ手軽に利用することが可能である。

■今後の展望

 今後は、第一弾で実施する東武ストアのセルフレジ導入後、ユーザーの評価を踏まえてプラットフォームの機能を拡張し、決済だけでなく、チェックイン、入退場などさまざまなユースケースのサポートを行いる。また、改札機における認証など、鉄道分野での活用についても視野に入れた検討を進めるほか、その他交通、商業施設、ホテル、スポーツクラブ、レジャー施設などの東武グループの各施設への導入を推進し、これらの実績をロールモデルとして全国に導入を拡大し、人々の生活に関わるあらゆるシーンでの生体認証の利用を推進する。

 同プラットフォームの今後の展望について、決済ガイドラインなどを共同で検討するJCBや、東武ストアでの導入に合わせて行うキャンペーンに参加する飲料メーカーなど、複数企業にすでに賛同している。今後2社は、パートナー、導入店舗など、幅広く参画企業を募り、利用シーン、ユースケースを拡充させながら、同プラットフォームが人々の生活をより豊かにする社会インフラとなることをめざしていく。

■2社の主な役割

 東武鉄道:同プラットフォームの共同運営・開発(顧客体験の設計)、東武グループ施設での先行導入(東武ストアなど)。日立製作所:同プラットフォームの共同運営・開発(システム開発)、クラウド型の生体認証基盤(指静脈認証、顔認証)の提供。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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