大日本印刷(DNP)本社ビル内のコンビニで顔認証決済の実証実験を開始、小売・サービス業界の非対面決済や無人化・省人化を支援
- 2023/9/7 16:41
- プレスリリース
■顔認証決済で小売業の省人化と生活者の利便性を両立
大日本印刷(DNP)<7912>(東証プライム)は7日、本社がある東京・市谷地区のDNP市谷加賀町第3ビル内の「ナチュラルローソンDNP加賀町アトリウム店」で、2023年9月4日(月)~11月30日(木)に、顔認証を活用した決済サービスの実証実験を行う。
DNPが提供する新しい認証サービスの一つである顔認証決済に関して、小売業界やサービス業界における有用性と利用者の受容性などを評価・検証する。
■顔認証決済の実証実験の背景
店舗での販売員等の人手不足や、コロナ禍でクローズアップされた感染防止の観点などから、生活者自身が決済するセルフレジや無人店舗のニーズが高まっている。一方で、現状のセルフレジ等の仕組みでは、年齢制限などがある特定の商品を販売する際に対象者を確認できないといった課題があった。
こうした課題の解決に向けてDNPは、自身の顔写真を一度登録するだけで複数のサービスを利用できる認証の仕組みや、本人確認・年齢確認の機能を持つ顔認証決済サービスの検討を進めている。その取り組みの一環として今回、小売店への導入に向けた実証実験を行う。DNPは同サービスを促進することで、小売業・サービス業の店舗での非対面決済と無人化・省人化の実現に貢献する。
■顔認証決済の実証実験のポイント
○ 利用の手順は以下の通り。(1)社員は、専用の登録アプリで事前に顔写真を撮影・登録する。(2)対象のコンビニエンスストアのレジに導入した顔認証対応の端末を用いて商品を購入できる。(3)料金の支払いは社員証決済と連動しており、社員証決済が可能なDNPグループ社員は、誰でも利用することができる。
○ 顔の特徴をもとに個人の判別を行って認証する。決済時に、カードや現金、スマートフォン用アプリなどは不要である。また、パスワード入力などの動作も必要ないため、利用者がパスワードを忘れたり入力を間違えたりすることもない。
○ DNPが長年培ってきた個人情報管理のノウハウを活かし、高いセキュリティ環境を構築することで、利用者は安心して決済を行うことができる。
■DNPの顔認証決済サービスの特長
1.総合的なサービス構築
顔写真を登録するWebサイトの構築、顔写真を含む個人情報の保管、顔認証アプリの開発、店頭什器の制作など、顔写真データの登録から利用・保管まで一貫して行いる。また、システムのデザインや店舗内の空間デザインなど、リアルとデジタルを掛け合わせた総合的なユーザーインターフェースの提供を行う。
2.使いやすいアプリでの顔写真登録とシングルサインオンでの本人認証
DNPは、生活者が利用する口座開設アプリや本人認証アプリなど、多様なアプリの開発・運用の実績を持っており、生活者がアプリを利用する際の最初のハードルとなる情報登録に関する課題の分析も進めている。今回、そうしたノウハウを活かして、利用者ができるだけ簡潔かつ直観的に顔認証決済を行えるようにアプリを設計している。また、社員情報を使ったシングルサインオンによってスムーズに本人認証を行うとともに、支払い方法を社員証決済に連動することで、安全・安心かつシームレスな顔認証決済を実現した。
3.システムおよび店舗での導入・運用負荷軽減
DNPの社員証決済と連動することで、顔認証のシステム開発を効率化し、短期間での店舗導入フローを構築した。また、店舗スタッフの作業やマニュアルの追加などが発生しないよう運用負荷を軽減し、システム運用リスクも最小限に抑えた。
■今後の展開
DNPは同実証実験の成果をもとに、高度なセキュリティかつ利便性の高い顔認証サービスの開発を進めていく。小売業やサービス業の無人店舗・省人化店舗の効率的な運営の実現に向けて、顔認証決済の有用性を評価・分析するなど、店舗での顔認証サービスの導入に向けた効果と課題を把握し、生活者の買い物体験価値の向上に貢献するとしている。
また、DNPが提供するBPOサービスやICカード等と顔認証決済を組み合わせることで、事業会社や生活者にとって「快適で安心な毎日をあたりまえにする」認証サービスを展開していく。
■DNPの「認証DX」の取り組みについて
DNPは、本人確認や本人認証が必要な場面で、最適な認証の仕組みを組み合わせ、セキュアで使いやすいサービスを総合的に提供する「認証DX」を推進している。安全・安心かつスピーディーな本人確認・本人認証を実現する「認証DX」を通じて、リアルとデジタルをシームレスにつなげ、生活者の体験価値を向上させていくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)