■がん転移・悪性化と関連する臭気物質の生合成に影響する要因を発見
アニコム ホールディングス<8715>(東証プライム)グループのアニコム先進医療研究所と筑波大学、ジーエルサイエンスは29日、共同研究で、がん転移・悪性化の特徴である低酸素・乳酸増加の条件下で、肺がん細胞が臭気物質を多く放出することが明らかになったと発表。
臭気物質は脂質二重膜上での脂質過酸化反応によって生じると考えられているが、その生合成経路は不明だった。同研究では、臭気物質を効率的に捕集し測定できる装置VEM-1を開発し、異なる培地条件における臭気合成量を比較した。
その結果、低酸素・乳酸濃度上昇に連動して臭気合成が増大することがわかった。また、脂質過酸化反応に関係する遺伝子発現群の発現増加も確認できた。これらの知見は、がん転移・悪性化と臭気放出にいたる代謝変化の解明につながることが期待される。
同研究成果はオンライン科学ジャーナル『Frontiers in Molecular Biosciences』に9月21日掲載された。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)