■大型高炉でCO2排出量を25%削減できる技術の実機実証に成功
神戸製鋼所<5406>(東証プライム)は17日、加古川製鉄所の大型高炉で、高炉からのCO2排出量を従来比の25%削減できる技術の実機実証に成功したと発表した。これは、高炉実機でのCO2削減手法としてこれまで公表されている中では、世界最高水準のCO2削減効果を有する極めて先進的な技術だという。
同社は、エンジニアリング事業のミドレックス技術と鉄鋼事業の高炉操業技術がより一層、融合・深化した結果としている。具体的には、高炉にミドレックスプロセスで製造した還元鉄(HBI)を多量に装入し、高炉で使用する炭素燃料使用量(還元材比)を386kg/t-溶銑に安定的に低減した。これにより、還元材比やコークス比も世界最少水準を達成したという。
同社は、この技術を活用し、国内で初めて商品化した低CO2高炉鋼材“Kobenable Steel”の更なる社会・お客様への普及を図り、増産供給体制の構築を進めていくとしている。また、自社のCO2削減のみならず、全世界の高炉でHBI装入によるCO2削減が加速されるよう貢献していきたいと考えているという。
同社は、政府が宣言した2050年カーボンニュートラルに向けたグリーン社会へ貢献するために、より多くのCO2を出来るだけ安価な手法で、しかも一日も早く低減する技術を開発・確立することが使命だとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)