第一実業は各種産業機械の取扱を主力とする総合機械商社
- 2015/9/10 12:47
- 株式投資ニュース
■世界18カ国36拠点に展開
第一実業<8059>(東1)は、各種産業機械の取扱を主力とする総合機械商社である。
プラント・エネルギー事業、産業機械事業、エレクトロニクス事業、航空事業を展開し、海外は米州、中国、東南アジア・インド、欧州の世界18カ国36拠点に展開している。
13年5月発表の新経営計画「AIM2015」では、最終年度16年3月期の売上高1550億円、営業利益57億円、経常利益59億円、純利益37億円、ROE10.7%を目標値として掲げ、広範囲な営業力とエンジニアリング集団としての強みを活かしてグローバルビジネスを積極展開している。
新規事業としては、植物工場システムの販売に関するプロジェクトを立ち上げて、埼玉県入間市にパイロットプラントを建設した。また14年3月には長野県飯田市でメガソーラー「第一実業飯田太陽光発電所」が竣工した。茨城県笠間市の太陽光発電所に続く2カ所目のメガソーラーだ。
バイナリー発電装置ビジネスに関しては焼却プラント6基、温泉地熱プラント5基が稼動し、焼却プラント向け1基、地熱・温泉向け14基を建設中である。特に大分県の別府では、同社のバイナリ―発電装置を使った地熱発電が活発化している。
14年4月に米アクセスエナジー社のバイナリー発電装置の日本国内での独占的製造権を取得し、14年5月には地熱・温泉業界向け小型バイナリー発電装置の独占販売代理店契約を締結した。地熱、温泉熱、焼却廃熱、一般工場廃熱など、未利用熱エネルギーを有効活用して発電するバイナリー発電システムの拡大を目指す戦略だ。
7月31日に発表した16年3月期第1四半期連結業績は、売上高296億61百万円(前年同期比7.5%減)だったが、営業利益5億16百万円(同11.7倍)、経常利益6億62百万円(同2.6倍)、純利益4億57百万円(前年同期は27百万円の赤字)と減収ながら大幅増益であった。
海外向けプラント用設備など大口案件が一巡して減収だったが、粗利率の改善や販管費の減少が寄与した。なお全体の受注高は同8.6%減の390億71百万円だった。
通期の連結業績予想は前回予想(5月11日公表)を据え置いて、売上高が前期比8.1%増の1550億円、営業利益が同26.7%増の55億円、経常利益が同19.9%増の57億円、純利益が同27.7%増の37億円としている。
メキシコにおける自動車関連業界向け自動組立ライン・塗装ロボット、アジア地域における電子部品実装関連など、国内外で自動車関連業界や電子部品実装関連を中心に設備投資需要が高水準に推移する。バイナリー発電関連の収益寄与も期待される。
・コード番号:8059
・市場:東証1部
・売買単位:1000株
・株価:581円(9月9日)
・配当:17円(第2四半期末8円、期末9円)
・1単位投資金額:581円×1000株=58万1000円
・1単位投資利回り:17円×1000株=1万7000円
1万7000円÷58万1000円=2.92%