ケンコーマヨネーズは24年3月期2Q累計大幅増益、通期上振れの可能性

(決算速報)
 ケンコーマヨネーズ<2915>(東証プライム)は11月13日の取引時間終了後に24年3月期第2四半期累計連結業績を発表した。外食分野を中心とする需要回復、価格改定効果、生産性向上効果などで大幅増益だった。そして通期の大幅増益予想を据え置いた。第2四半期累計の利益進捗率が高水準であることを勘案すれば、通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は第2四半期累計業績に対してやや反応薄の形だったが、年初来高値圏で堅調に推移している。1倍割れの低PBRも支援材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■24年3月期2Q累計大幅増益、通期上振れの可能性

 24年3月期第2四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比7.4%増の437億63百万円、営業利益が26.2%増の7億82百万円、経常利益が31.8%増の8億47百万円、親会社株主帰属四半期純利益が12.4%増の5億42百万円だった。

 引き続き原材料価格・エネルギーコスト高騰が利益圧迫要因だったが、外食分野を中心とする需要回復、価格改定効果、生産性向上効果などで大幅増益だった。なお価格改定については、22年10月1日出荷分(マヨネーズ・ドレッシング類、タマゴ加工品、ロングサラダ類等約1400品)および23年3月1日出荷分(たまご製品約355品)に続いて、23年7月1日納品分(ロングライフサラダ類、和惣菜等約578品)より追加価格改定を実施している。

 調味料・加工食品事業は売上高が8.1%増の342億20百万円、セグメント利益(調整前経常利益)が42.8%増の3億92百万円だった。タマゴ加工品は高病原性鳥インフルエンザ感染拡大に伴う供給制限の影響が残り減収だが、サラダ・総菜類とマヨネーズ・ドレッシング類が価格改定効果も寄与して好調だった。

 総菜関連事業等は売上高が5.6%増の90億90百万円、利益が19.8%増の4億51百万円だった。価格改定、高単価品の開発・販売、販売カテゴリー・販売チャネルの拡大などの効果で増収増益だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高214億02百万円で営業利益1億99百万円、第2四半期は売上高223億61百万円で営業利益5億83百万円だった。

 通期連結業績予想は据え置いて売上高が23年3月期比6.1%増の874億円、営業利益が11.6倍の12億20百万円、経常利益が7.7倍の13億円、親会社株主帰属当期純利益が17.4%増の5億70百万円としている。配当予想は23年3月期比8円増配の25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。予想配当性向は71.3%となる。

 原材料価格・エネルギーコストの高止まりを見込むが、新製品投入、拡販、価格改定、生産性向上などにより収益性改善を推進する方針だ。第2四半期累計の進捗率は売上高50%、営業利益64%、経常利益65%、親会社株主帰属当期純利益95%だった。第2四半期累計の利益進捗率が高水準であることを勘案すれば、通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は第2四半期累計業績に対してやや反応薄の形だったが、年初来高値圏で堅調に推移している。1倍割れの低PBRも支援材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。11月14日の終値は1564円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円05銭で算出)は約45倍、今期予想配当利回り(会社予想の25円で算出)は約1.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS2281円75銭で算出)は約0.7倍、そして時価総額は約258億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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