住友金属鉱山が続伸、業績・配当予想の増額修正に続き「塩湖からリチウムを回収する実証試験」にも期待集まる

■リチウム回収期間、環境影響、温室効果ガスなど改善の見込みと

 住友金属鉱山<5713>(東証プライム)は11月15日、続伸基調となり、午前10時過ぎに4352円(110円高)まで上げた後も堅調に売買され、約1週間ぶりに4300円台を回復している。11月8日に第2四半期決算と3月通期の業績・配当予想の増額修正を発表し、翌日から出直り傾向。14日には「塩湖からリチウムを回収する実証試験を開始」と発表し、注目が強まっている。

 14日の夕方、「南米の塩湖かん水(塩分を含む天然水)からリチウムを回収する新しい技術の実証試験を、2023年中にチリ共和国で開始」すると発表した。発表によると、従来法と比べて短期間かつ環境負荷の低い方法でリチウムを回収することを可能にする技術で、北九州市立大学と共同開発したマンガン系の吸着剤を使用。回収期間、水資源利用に伴う地域環境への影響、温室効果ガス排出において改善が見込まれる。また、現在は不純物が多くリチウム回収が難しい塩湖からもリチウムを抽出できるようになる可能性があり、リチウム資源の安定調達に寄与することが期待される。

 配当は9月中間配当を1株につき35円の予定(従来予想比8円増)とし、3月期末と配当は36円の予定(同9円増)とした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る