■はしゃぎ相場のあとには調整が待っている
人というもの祭りの好きな動物である。村祭りや町内の祭りからオリンピック、万国博覧会まで大小いろいろある。とくに、大きい祭りは国民の気持ちがハシャギ、大フィーバーする盛り上がりとなるが、費用も膨大となる。よく言われることはオリンピックを開催した国の経済はオリンピック後に急速な反動がくるということだ。
それが分かっていても政治は国民の目をひきつけるために祭りを仕掛ける。今の中国経済不安も2008年開催の北京オリンピックに重ね合わせると頷けるところである。
株式マーケットでの祭りといえば、テーマに結びつけた買い人気の盛り上がりである。2015年4~6月相場では、『高ROE祭り』で盛り上がり、日経平均は6月にかけ12日営業日連続高し大ハシャギした。そのツケが夏場以降、大暴落相場となって現れているといえるだろう。
2004年オリンピック開催のギリシャ、2008年の中国がそろって経済不振に見舞われているだけに2016年開催予定のブラジルも祭りのあとが心配だ。ただ、2012年開催のイギリスが堅調な経済を続けていることは救いで、このことから2020年の日本もイギリスのようなオリンピック反動のないことを願うところである。