■英国のサンダーランド工場で生産される3つのモデルすべてが将来的にEVに
日産自動車<7201>(東証プライム)は24日、英国のサンダーランド工場で生産される3つのモデルすべてが将来的にEVになることを発表した。これは、日産が今後、欧州に投入する新型車はすべてEVとすること、また、2030年までに欧州における乗用車のラインナップを100%EVとするという先日の発表に続くもの。
3つのモデルは、現在、英国で最も売れた車である「キャシュカイ」、販売台数100万台を突破した「ジューク」、世界初の量産EVである「日産リーフ」の次期型になる。これらのモデルは、「ニッサン ハイパーアーバン」、「ニッサン ハイパーパンク」、「NISSAN CHILL-OUT」といったエキサイティングな次世代EVコンセプトモデルからインスピレーションを得ている。
日産の社長兼CEOの内田誠氏は、「エキサイティングなEVは、カーボンニュートラル達成を目指す当社の計画の中核をなすもの。欧州の主力モデルがEVになることは、日産、産業界、そしてお客さまにとって新たな時代への加速を意味する。『EV36Zero』プロジェクトでは、英国最大の自動車工場であるサンダーランド工場を、当社の将来ビジョンの中心に据えている。したがって、当社の英国チームは将来のクルマのデザイン、設計、生産を行い、欧州における日産の完全EV化を牽引していくことになる」と述べた。
「EV36Zero」は、日産の将来の生産の青写真であり、3つのEV、3つのギガファクトリーと最大30億ポンド(5600億円)の投資で構成される世界初のEV生産エコシステム。車両とバッテリーの生産は、日産の風力発電と太陽光発電の設備を融合し、日産と近隣のサプライヤーに100%再生可能な電力を供給する能力を有するマイクログリッドによって電力が賄われる。
英国のリシ・スナク首相は、「日産の投資は、英国の自動車産業に対する大きな信頼を示すものであり、すでに年間710億ポンドという巨額の経済効果をもたらしている。この投資により、サンダーランドは間違いなく、将来EVの技術革新と生産における英国版シリコンバレーとしての地位を確保することになるだろう。私たちは、英国を最高のビジネス拠点にすることを、経済計画の中心に据えている。私たちは、日産のような企業が英国で事業を拡大し、根を張って成長できるよう、そして明るい未来のために正しい長期的な決断を下せるよう、あらゆる面で支援していく」と述べた。
「EV36Zero」は、真に持続可能な企業を目指し、よりクリーンで安全、インクルーシブな世界を目指す日産の長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」の重要な一端を担っており、日産はエキサイティングなEVと技術イノベーションを提供するとともに、グローバルに事業を拡大し、変革していく。このビジョンは、2050年度までにクルマのライフサイクル全体でカーボンニュートラルを実現するという日産の目標をサポートしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)