【株式市場特集】師走相場で狙うべき銘柄は?不完全燃焼のパチンコ・パチスロと花粉症関連株に注目

■「餅代稼ぎ」、「ミルク稼ぎ」、「掉尾の一振」の師走リベンジ相場に期待

 師走相場は、大蔵ざらえの季節でもある。在庫一掃セールである。この在庫のなかに「残り物に福」があるとすれば、不完全燃焼のバチンコ・パチスロ関連株や花粉症関連株には、完全燃焼するための資格条件が十分に備わっているはずである。パチンコ・パチスロは、年末・年始レジャーの需要期入りとなり、来年7月の新紙幣発行関連需要も先取りし、花粉症も、新年3月早々にも花粉の飛散が始まるだけに、フォローアップの材料も期待できそうで、「餅代稼ぎ」、「ミルク稼ぎ」、「掉尾の一振」の師走リベンジ相場を期待したい。

■スマートパチスロの新機種効果に来年の新紙幣発行関連需要も先取り

 パチンコ・パチスロ関連株は、業績下方修正株が一部含まれるが、多くがスマートパチスロの新機種効果や来年7月の新紙幣発行関連需要の先取りもオンして業績を上方修正した。該当銘柄をコード番号順に上げるとミタチ産業<3321>(東証スタンダード)、ディジタルメディアプロフェッショナル<3652>(東証グロース)、日本金銭機械<6418>(東証プライム)、マースグループホールディングス<6419>(東証プラム)、ユニバーサルエンターテインメント<6425>(東証スタンダード)、ダイコク電機<6430>(東証プライム)、ゲームカード・ジョイコホールディングス<6249>(東証スタンダード)、グローリー、セガサミーホールディングス<6460>(東証プライム)、JALCOホールディングス<6625>(東証スタンダード)、ムサシ<7521>(東証スタンダード)、マミヤ・オーピー<7991>(東証スタンダード)となる。

 ディジタルメディアプロフェショナルは、業績上方修正でストップ高してPERが43倍台となるが、東証グロース市場全銘柄平均の56.8倍を下回るほか、残り12銘柄も低PER株のウエートが高い。最割安株はマミヤ・オーピーの4.3倍で、以下ユニバーサルエンターテインメントの5.0倍、ゲームカードジョイコホールディングスの5.8倍、グローリー、マークスグルーピホールディングスの6.3倍、ダイコク電機の7.0倍、ミタチ産業の8.1倍と続きベストセブンとなる。業績上方修正とともに配当を増配した銘柄も多く、ゲームカードジョイコホールディングス、日本金銭機械、マークスグループホールディングス、グローリー、ムサシと続き、このうち年間配当を105円に増配したマークスグループホールディングスの配当利回りは4・38%となる。

■花粉症関連では一部の木材関連株、林業・木工機械株が逆境下で業績上方修正

 花粉症関連株でも、とくに不完全燃焼だったのは木材関連株である。木材不足・価格急騰の「ウッド・ショック」の反動の在庫調整に戸建て住宅各社の業績下方修正が重なる悪事業環境下、業績上方修正への感応度が限定的にとどまったからだ。しかし初期集中対応パッケージでは、花粉症の発症・曝露対策では、樹齢が50年を超えるスギ人工林の伐採と少花粉スギや無花粉スギの植林が森林組合の協力で推進され地域経済の活性化にも貢献するとされている。業績下方修正が相次いだ木材関連株で業績を上方修正した銘柄をコード番号順に列挙すると住友林業<1911>(東証プライム)、コマツ<6301>(東証プライ)、日立建機<6305>(東証プライム)、やまびこ<6250>(東証プライム)、オカダアイヨン<6294>(東証プライム)、太平製作所<6342>(東証スタンダード)、ヤマエグループホールディングス<7130>(東証プライム)、オービス<7827>(東証スタンダード)となり、丸山製作所<6316>(東証スタンダード)は、今9月期業績も2ケタ続伸と連続増配を予想している。PERは10倍台以下、配当利回りも年間63円に増配したオービスの4.16%以下ほとんどが3%台とバリュー株妙味を示唆している。

 もちろん初期集中対応パッケージの発症対策に関連するアレルゲン免疫療法の舌下錠を手掛ける鳥居薬品の親会社のJT<2914>(東証プライム)、花粉飛散量データの公開関連のウェザーニューズ<4825>(東証プライム)、森林計測サービスを展開するドローン事業のヤマハ発動機<7272>(東証プライム)、マスク株の川本産業<3604>(東証スタンダード)、ユニ・チャーム<8113>(東証プライム)なども、定番人気を高めよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る