カネカ、医療機器の開発メーカーの日本医療機器技研を完全子会社化

■2028年度に上市を目指すマグネシウム合金のステント、再発後の治療を妨げない

 カネカ<4118>(東証プライム)は30日、医療機器の開発メーカーである株式会社日本医療機器技研(JMDT)の全株式を取得し、完全子会社化したと発表。JMDTは、生分解性を有するマグネシウム合金を使用した生体吸収性ステントの研究開発で高い技術力を持ち、日本国内で唯一のヒト試験に進んでいる企業である。

 生体吸収性ステントは、通常の金属製のステントと異なり、血管内に留置後1.5年で95%が分解して体内に取り込まれる。これにより、ステントが血管内に残留することにより発生する血管詰まりや再発後の治療の障害を防ぐことができる。カネカは、冠動脈疾患の治療に用いるステント治療で、日本国内で300億円規模の市場があると見込んでいる。

 カネカとJMDTは、技術の融合により生体吸収性ステントの研究開発を加速し、2028年度に上市を目指す。2035年には売上高150億円を達成する計画である。カネカは、Health Care領域において、Medical事業の成長を通して、健康課題の解決へ向けたソリューションを世界に提供していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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