【株式市場】日経平均は28円高、銀行、海運は高いが「師走相場」の様相で材料株が動く

◆日経平均は3万3169円05銭(28円58銭高)、TOPIXは2336.43ポイント(10.45ポイント高)、出来高概算(東証プライム)は低調で12億9578万株

 12月22日(金)後場の東京株式市場は、「師走のモチつき相場」の様相でグロース市場の材料株に売買がシフトする様子がある中、来年の金利情勢を先取るとされて三井住友FG<8316>(東証プライム)などの銀行株が一段と上げ、海運株も引き続き紅海の航行回避など材料に商船三井<9104>(東証プライム)などが一段ジリ高。資生堂<4911>(東証プライム)は大胆なコストカット方針や来年の訪日観光客の最高更新予測など受け一段と出直りを拡大した。ただ、全体に物色は限られる様子で、自動車株もスズキ<7269>(東証プライム)を除いて重い。日経平均は中盤まで上げ幅100円前後でもみあい、後半は徐々に値を消し、大引けは小幅高の反発にとどまった。

 後場は、藤田観光<9722>(東証プライム)が一段高となり業績予想の増額など好感。サンフロンティア不動産<8934>(東証プライム)は「資本コストと株価を意識した経営」の発表が好感され一段高。ジェイ・エスコムホールディングス<3779>(東証スタンダード)は13時頃から急伸し、連携するJVCケンウッドの新ゲーム発表など好感。スバル興業<9632>(東証スタンダード)は株式5分割が好感され一段高。コラボス<3908>(東証グロース)は最新のAIマーケティングシステムが材料視されて前場からストップ高を継続。上場約2週間のQPS研究所<5595>(東証グロース)は東京海上日動との協業開始が好感されて後場寄り後にストップ高。

 22日新規上場となった早稲田学習研究会<5869>(東証スタンダード)は前場1118円(公開価格970円の15%高)で初値をつけたあと1199円(同24%高)まで上げ、後場はダレ模様の場面を交えて大引けは1156円。ヒューマンテクノロジーズ<5621>(東証グロース)は公開価格1224円。取引開始後に1194円で初値をつけ、その後1278円(公開価格の4%高)まで上げてたが後場は売買交錯のまま大引けは1240円となった。

 東証プライム市場の出来高概算は12億9578万株(前引けは6億1308万株)、売買代金は3兆4074億円(同1兆6902億円)。プライム上場1659銘柄のうち、値上がり銘柄数は1268(前引けは1329)銘柄、値下がり銘柄数は353(前引けは284)銘柄。

 東証33業種別指数は25業種(前引けは29業種)が値上がりし、値上がり率上位は、海運、銀行、パルプ紙、化学、倉庫運輸、小売り、鉄鋼、建設、水産農林、ガラス土石、電力ガス、などとなった。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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