【編集長の視点】クスリのアオキは1Q好決算を手掛かりに勝ち組系内需株買いが拡大し続急伸

編集長の視点

クスリのアオキ<3398>(東1)は、470円高の5830円と続急伸して始まっている。前日17日大引け後に今5月期第1四半期(1Q)決算を発表、2ケタ増収増益と続伸して着地、期初予想の第2四半期(2Q)累計予想業績に対して高利益進捗率を示したことを評価し勝ち組として内需株買いが増勢となっている。きょう18日の日経平均株価が、前日17日まで開かれたFRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公開市場委員会)で政策金利引き上げが見送られ先行き不透明感を強め311円安と急反落してスタートいることから、逆にディフェンシブ株人気を高めている。

■高水準の新規出店が続き北陸新幹線開業効果、猛暑特需もオン

今5月期1Q業績は、前年同期比21.2%増収、47.3%営業増益、48.5%経常増益、56.2%純益増益と続伸し、2Q累計業績対比の利益進捗率は、それぞれ72%と目安の50%を大きくオーバーした。ドラッグストアを7店舗、ドラッグストア併設調剤薬局を9薬局それぞれ新規開発して、1Q期末店舗数が、ドラッグストアが268店舗(うち調剤薬局併設144店舗)、調剤専門薬局が6店舗に拡大し、既存店の活性化に向け10店舗を全面改装するとともに生鮮品や惣菜などの品揃えを強化、引き続きローコストオペレーションに取り組んだことなどが好決算要因となった。

今期2Q累計・通期業績は期初に変更はなく、5月通期業績は、売り上げ1600億円(前期比18.5%増)、営業利益75億9000万円(同2.4%減)、経常利益78億円(同2.0%減)、純利益52億6000万円(同0.9%増)と見込んでいる。営業利益、経常利益は、今期の新規出店をドラッグストア52店舗(前期実績40店舗)、調剤薬局併設ドラッグストア25店舗(同26店舗)と積極継続し、新規出店負担で小幅減益転換するが、純利益は、増益をキープして前期に続く過去最高となり、配当も、今年5月20日を基準日として実施した株式分割(1対2)を勘案して年間12.5円(前期実績22円)と連続増配を予定している。

■落ち後高値からの調整幅の3分の1戻しクリアして25日線も上抜きの高値奪回に弾み

株価は、前期第3四半期の高利益進捗率業績に北陸新幹線開業の先取り人気、さらに株式分割の好材料が相乗して1万730円の高値をつけ、8500円で分割権利を落とし、分割落ち後は、落ち後安値4115円から今期純利益の連続過去最高更新を手掛かりに分割落ち後高値7380円まで買い進まれたが、世界同時株安に巻き込まれて4820円まで調整、調整幅の3分の1戻しをクリアしてきた。投資採算的には割安感は乏しいが、25日移動平均線を一気に上抜いてきており、内需株での勝ち組評価を高める好業績をテコに一段の戻りにチャレンジ、高値奪回に弾みをつけよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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