【どう見るこの株】ネクストジェンは変わらずも3Q決算発表を前に黒字転換業績と復配を手掛かりに下値買い継続

どう見るこの株

 ネクストジェン<3842>(東証グロース)は、前日22日に前週末に変わらずの773円で引けた。同社株は、年初の711円安値から794円まで10%超高しており、目先の利益を確定する売り物が上値を抑えた。ただ取引時間中には785円と買われる場面もあり、今2024年3月期通期純利益が、2期ぶりに黒字転換し復配も予定されていることを手掛かりにクラウド関連株買いも交錯した。株価は、四半期決算や新規ソリューションの発表のたびに急騰しており、来月2月2日に今2024年3月期第3四半期(2023年4月~12月期、3Q)決算の発表を予定していることから再現期待を高めて先取りされている。

■高収益の自社ソフトの販売が拡大し新ソリューションの販売も積み上がる

 同社の今2024年3月期業績は、売り上げ35億円(前期比14.6%増)、営業利益1億1000万円(同3・51倍)、経常利益1億円(同4.91倍)と大幅続伸し、純利益は8000万円(前期は4億5400万円の赤字)と黒字転換が見込まれている。ボイスコミュニケーション事業では、通信事業者や官公庁向けに収益性の高い自社ソフトウエイの販売が拡大し、コミュニケーションDX事業では、前期末に開始したMVNO(仮想移動体通信事業者)向けのサブスクリプション型サービスの販売が積み上がり、固定費削減を進めていることなどが寄与する。純利益は、前期に計上したソフトウエアの減損損失4億6000万円が一巡したことも加わり黒字転換を見込んでいる。

 今期に入っての業績推移は、第1四半期(2023年4月~6月期、1Q)に赤字幅が縮小し、第2四半期(2023年4月~9月期、2Q)に黒字転換して着地しており、業績予想通りに順調に推移しており、2月2日発表予定の今期3Q業績の動向が注目されている。なお同社の業績は、検収時期が第4四半期(1月~3月)に集中する会計特性があり、今期通期業績は期初予想を据え置いている。今期配当は、業績の黒字転換予想とともに3円を予定し2期ぶりに復配する。

■ミニGC示現で上昇トレンド転換し戻り高値抜けから昨年来高値目指す

 株価は、四半期決算や新ソリューションの発表のたびに高値反応し、エクシオグループ<1951>(東証プライム)のグループ会社と音声DXソリューションでの連携を発表した昨年6月には連続ストップ高して昨年来高値1060円まで買い進まれた。同高値後は、675円とほぼ往って来いの調整となったが、今期2Q業績の黒字転換とともに再度ストップ高して863円の戻り高値をつけ、足元では5日移動平均線が、25日移動平均線、75日移動平均線を次々と上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆している。戻り高値863円抜けから昨年来高値1060円にチャレンジしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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