【編集長の視点】ビーアンドピーは5期ぶり最高純益更新と積極中期計画を手掛かりに下値買い継続

 ビーアンドピー<7804>(東証スタンダード)は、前日1日に2円安の1500円と小反落して引けた。日経平均株価が、275円安と反落するなか同社株も目先の利益を確定する売り物におされた。ただ下値では、今2024年10月期の純利益が、5期ぶりに過去最高更新と予想されていることや、積極的な中期経営計画を推進中であることを見直し、割安株買いが継続した。テクニカル的にも、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しており、このトレンドに変化はないとしてフォローの材料視されている。

■東京エリアのシェアを拡大させARサービスも積極提案

 同社の今10月期業績は、売り上げ34億円(前期比7.1%増)、営業利益4億9200万円(同9.0%増)、経常利益4億9200万円(同8.7%増)、純利益3億3100万円(同10.4%増)と予想され、純利益は、2019年10月期の過去最高(3億1100万円)を5期ぶりに更新する。主軸としているインクジェットプリント技術を駆使する販売促進広告のシェア拡大のために、とくに東京エリアへの営業人員を増強して新規顧客獲得を強化し、機能拡大や領域拡大では動画配信システムの提供やAR(仮想現実)を使った付加価値の高いサービスの積極的な提案を続けることなどが要因となる。配当は、年間50円(前期実績43円)と連続増配を予定している。

 一方、中期経営計画では、「リアルとデジタルの融合」を目指し、デジタル広告の展開、EC事業の強化、オーダーグッズ制作などに取り組み、最終年度の2026年10月期に売り上げ50億円(2023年10月期実績31億6400万円)、営業利益7億5000万円(同4億5200万円)、ROE(株主資本利益率)10%(同9.9%)、配当性向40%(同32.3%)を目標としている。

■GC示現でPER10倍の割安修正に弾みをつけまず昨年来高値奪回

 株価は、昨年6月の新サービス「PromotionAR」の開始で1500円台に乗せ、続く前期第3四半期業績の好調着地と自己株式取得が押し上げ効果を発揮して昨年来高値1675円まで買い進まれた。同高値後は、配当権利落ちで1309円まで調整し、今期純利益の過去最高更新予想に中期経営計画の発表が続いて1588円までリバウンドし、25日線が75日線を上抜くGCを示現して上昇トレンド転換を鮮明化させた。PER10.3倍、配当利回りは3.33%となお割安であり、まず昨年来高値1675円奪回で弾みをつけ2020年1月高値1922円にチャレンジしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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